総務省「高額接待問題」で虚偽答弁、ずさんな内部調査…それでも菅首相は武田大臣の続投宣言

責任が問われている武田総務相(中)

自民党と立憲民主党は8日、国会で総務省幹部への質疑を行うため、NTT(日本電信電話株式会社)の澤田純社長を参議院予算委員会に参考人として招致することで合意した。

これに先立ち総務省は谷脇康彦総務審議官と巻口英司国際戦略局長が、澤田社長らと行った会食について調査の中間報告を公表した。このうち谷脇氏は昨年7月1件、3年前の9月に2件の合わせて3件で、総額10万1852円の高額接待を受けていた。

3年前の会食では、コース料理と高級シャンパンやワインなどで、一人当たり6万円を超えていたという。同省は谷脇、巻口両氏の高額会食は国家公務員の倫理規定に違反する接待だったとした。

谷脇氏は菅義偉首相(72)の長男・正剛氏の衛星放送会社からの高額接待の際「ほかに倫理規定に違反する会食はなかった」と主張していた。同省は両氏に対する調査が終了次第、人事院の国会公務員倫理審査会に報告した上で処分されるという。

野党側は、同省の調査が「不十分だった」として武田良太総務相(52)の辞任を要求。しかし菅首相は「総務省を立て直してもらいたい」と続投を宣言した。

立民議員は「NTTは総務省にとって利害関係です。同省に強い影響力を持つ菅首相によって、放送行政がゆがめられてしまっています」と危惧している。

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