期待の若手・Attractions、みゆな、yonawoが登場! 音楽特番「六本松ベース2」公開“オンライン”収録

NHK福岡放送局は、3月15日に音楽特番「六本松ベース2」(午後11:40)を放送する。

「福岡発世界」をコンセプトに、九州・沖縄の新たな才能や音楽カルチャーの発掘を行なっているラジオ番組が同局の「六本松サテライト」(毎週金曜午後11:00)。その関連企画として生まれた“ライブコンテンツ”がこの特番だ。ライブといっても会場に集客する形式ではない。コロナ禍で、ライブや公開収録が難しい昨今ながらも「視聴者が参加できるコンテンツを」とこの公開“オンライン”収録という形がとられた。同局では同じ形式で同名番組を2020年10月に放送しており、今回は第2弾となる。収録は2月某日。TVガイドwebは、その模様に密着した。

出演するのはAttractions 、みゆな、yonawoの3組。ブレーク間近と呼び声の高い九州出身の若手アーティストたちのパフォーマンスをリアルタイムで見たいと応募し、選ばれた観客は約60組。その姿はアーティスト側からも見ることができる。収録間近のスタジオには、オンラインでつなげるための機材がズラリ。モニターに映る観客はみな、“開演”を心待ちにした様子だ。自宅でTシャツやタオルといったアーティストのグッズを用意する人、酒やつまみを準備している人、さらには新幹線で移動中の人も。この視聴環境の自由度はオンラインだからこそかもしれない。

収録は番組MCの栗田善太郎と松隈ケンタの合図でスタート! トップバッターは、昨年末アルバムを発売し、注目度急上昇中“新世代ネオ・ソウル・バンド”のyonawo。「(主に作詞を担当している)ボーカル・荒谷(翔大)くんのワードセンスが“変態的”」と松隈に言わしめた、叙情的かつ繊細な歌詞や、メローな旋律にスタジオの空気がガラリと変わった。“観客サイド”に目を向けてみると、曲に合わせて体を揺らしたり口ずさんだり、はたまた酒を飲みながら視聴していたり…思い思いに楽しんでいるようだ。後から聞いた話では、観客の中にはメンバーの家族や行きつけのお店のマスターもいたらしい。オンラインでかつ、観客の様子が見えるというなかなか珍しい環境での演奏を楽しんでいるようだった。

続いては、宮崎在住の高校3年生シンガー・みゆな。客前で演奏するのは今年初だという。卒業を目前に控えた彼女へ、ファンからは画面越しの祝福が。声こそ聞こえないものの、思いはきちんと届いたようだ。デビュー当時から交流のある栗田や松隈から「大人っぽくなったね」と声をかけられると、みゆなもうれしそう。その反応は年相応の“女の子”といった印象だ。ところが、ステージに上ると一変。迫力ある声量に少しハスキーで憂いを感じる声色は、とても弱冠18歳とは思えない。松隈はそんなみゆなを見て「ステージに乗った時の“スター性”がすごい」と驚いていた。

トリを飾るのは、昨年メジャーデビューを果たしたAttractions。“メジャーデビュー元年”がコロナ禍で思うように活動できなかった彼らもまた、今年初のライブだそう。そして何よりテレビでの演奏そのものが初めてなんだとか。そんな彼らを祝うように、観客が画面越しにライトで演出する場面も。それぞれが別の場所にいるとは思えない一体感のある光に、メンバーたちは感慨深いものがあったようだ。ボーカルのTAROは演奏後「久々にファンの顔が見られて楽しかったし、何よりうれしかった」と語った。

収録を終えた3組に、それぞれ以下の四つの質問をし、回答してもらった。

①収録を終えての感想 ②“自粛期間”の過ごし方 ③コロナが落ち着いたら、何がしたい? ④読者へ一言

■Attractions


TAKE 「久々のライブで気持ちよくできたし、お客さんの前でやれるってこと自体が本当久々だったので。超楽しかったです」
TARO 「ライト演出、めっちゃ感動しました! 普段のライブでもああいう光景ってなかなか見られなかったので、本当に感動しました。美しい“MAGIC”が見られました」


TAKE 「インスタの配信をしたり、アコースティックライブしたり、自宅セッション動画を作ったり…。それなりに新しいことを模索して過ごしましたね。個人的には自宅の作曲する作業スペースの環境を整えました。“巣ごもり期間”が長かったので。でもそんな中でやれることを見つけてうまく動けたかな、と思います」


TAKE 「県外のライブに行きたいですね。アジアのライブとかも決まってたんですけど、泣く泣く中止だったので…」
TARO 「あと、夏フェスですね。やりたい!」
TAKE 「夏フェス今年どうなんやろうな~。まだ分からないですよね」
TARO 「どういう形か分かんないですけど、新しい形でなんとか…。音楽で街を元気にしたいです」


TARO 「Attractionsの魅力やパワーを感じ取って、自粛期間を乗り越えてほしいなって思います! ぜひご覧ください!」

■みゆな


「コロナでライブができなくなってからリモートライブは何度かやらせていただいたんですが、お客さんの顔は見えなかったので、一方的に(観客を)私が想像しながらやらせていただいていたんです。今回は皆さんの顔が見えるライブで、すごく新しいなと思いました。皆さんの笑顔とか手拍子とか見てると自然と笑顔になって、優しく温かい気持ちになれたなって思います。今回の企画に呼んでいただけてうれしいですし、やってよかったなと思いました」


「基本的にはずっと地元の宮崎で過ごしていました。本をいつもより多めに読んだり、映画を見る機会を増やしたり。“おうち時間”では、インプットして過ごすのが主でしたね。あとはみんなとつながれることをやろうっていう企画で、ファンの方々のエピソードを頂戴して楽曲を作りました。それが今回歌わせていただいた『歌おうよ』という曲なんですけど。ファンの方々との交流もしつつ、しっかり音楽もやれたかなと思います」


「すぐライブしたいですね。でもきっとほかのアーティストさんも同じことを思っていらっしゃるでしょうから…。会場取れなさそうですよね。対決だ(笑)。以前ワンマンライブを東京と大阪でしたんですが、すごく名前呼んでくださったり、コール&レスポンスしてくれたり。ライブの楽しさにあらためて気付いて。次のライブの日程決まって楽しみ!っていう時のコロナだったので…悔しかったですね。すぐにできたらいいなと思います」


「いろんな人が楽しく、そしてすてきな気持ちになる番組だったなと思います。見てくださる方の心が温かくなって、笑顔が増える機会の一つになったらいいなと思っています。ぜひ見ていただけるとうれしいです。よろしくお願いします!」

■yonawo


荒谷翔大 「みんな緊張したよね?」
田中慧 「ライブが今年初で。久しぶりだったので…緊張しました」
斉藤雄哉 「あまり経験したことない形のライブだったんで」
野元喬文 「いつもの収録よりは緊張しなかったです。お客さんがいるので、なんかあったかくて」
荒谷 「スタッフさんが冷たいみたいやんか(笑)。でも確かにスタッフさんは仕事に集中されるんで、見られてる感じはないんですよね。今日は“目線”を感じられたので、ライブしてるって実感できて。お客さんもマスクを外せるので、みんなの顔がちゃんと見られるのは、本当にめちゃくちゃ久しぶりで。楽しかったです」


荒谷 「自粛期間中はちょうど制作の時期と重なったんですよ。あとはちょうどプライベートスタジオができたので集まって…時々息抜きもしつつ制作するってことをずっとしてましたね。ほかのことに目移りしないので、よかったかもしれないです。普段だったら遊びに行っちゃうところですが行けないですし。モチベーションとしては上がりやすかったです」
田中 「制作しやすかったよね」


斉藤 「狭いライブハウスで、(観客が)パンパンの状態でライブしたいです!」
荒谷 「確かに!! 音楽関係ないところでいったら…普通に旅行したいですね(笑)。温泉みんな好きなんで、みんなで遠出を(笑)」


荒谷 「今日は本当に楽しかったです。ぜひ番組見てください! ファンの皆さんには早くライブでお会いしたいので、それまでは体に気を付けて…。新しい楽曲もできつつあるので、早く届けたいので楽しみにしておいてください」

【プロフィール】

■Attractions(あとらくしょんず)
TARO(Vo.)、JUN(Ba.)、TAKE(Gt.)、AKIRA(Dr.)が2016年に福岡で結成。福岡・大名のアパレルショップ「BINGOBONGO」グループが立ち上げた音楽レーベル“GIMMICK-MAGIC”の第1弾アーティスト。20年8月にメジャー1stアルバム「POST PULP」をリリース。大阪、東京、福岡での「POST PULP TOUR 2021」公演を控える。


■みゆな
2018年より本格的に音楽活動をスタート。YouTubeによる19年にブレークが期待されるアーティスト「Artist to Watch 2019~注目の新人~」に選出。同年には初のワンマンツアー「みゆなTOUR2019-ユラレル-」を5都市で開催し、全公演ソールドアウトとなるなど躍進を続ける。20年10月には自身3枚目となるミニアルバム「reply」をリリース。


■yonawo(よなを)
荒谷翔太(あらたに しょうた/Vo.)、田中慧(たなか さとし/Ba.)、斉藤雄哉(さいとう ゆうや/Gt.)、野元喬文(のもと たかふみ/Dr.)。2017年に福岡で結成。19年にメジャーデビュー。20年11月にアルバム「明日は当然来ないでしょ」を発売。また21年1月21日に新曲「ごきげんよう さようなら」を配信。

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