丹沢山系を危険なコースで下山、女性が滑落死 登山インストラクターの男性を書類送検

神奈川県警

 山北町の山中で昨年3月、登山中の女性会社員(46)=秦野市=が滑落死した事故で安全管理を怠ったとして、県警は8日、業務上過失致死の疑いで、ガイド役を務めた団体職員の男性(59)=同市=を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、書類送検容疑は昨年3月21日、丹沢山系を下山中の女性を案内する際、事前に申請した計画を変更して危険性の高いコースを通り、登山用ロープを使うよう指示するなどの安全管理を怠って女性を滑落死させた、としている。

 男性は民間団体が認定する登山インストラクターで、予定の時間より遅れていたため危険なコースを通ったという。男性は「女性の登山経歴や技術を過信して安全対策を怠ってしまった」などと供述、容疑を認めているという。

 女性は登山道から約100メートル下の岩場に滑落し、死亡した。

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