【柔道】阿部一二三との決戦に敗れた丸山城志郎が再出発 パリ五輪に向け「シンプルに強い体が必要」

練習後に笑顔を見せた丸山城志郎

柔道男子66キロ級の世界王者・丸山城志郎(27=ミキハウス)が9日、拠点の母校・天理大での練習を公開。学生を相手に切れのある動きで裏投げや、伝家の宝刀・内股で投げ飛ばす姿を見せた。

昨年12月13日に〝令和の巌流島決戦〟と言われた、阿部一二三(23=パーク24)との日本柔道史上初のワンマッチによる東京五輪代表決定戦で24分間に及ぶ死闘を戦い抜いた。

惜しくも敗れたが「精神面での経験値としてはいい部分があった。悔しかったが全部出し切ってスッキリしたので、すぐ次に向かって動き出せた」と年明けから練習を再開した。

意識するのは持ち前の切れ、スピードに加えて〝馬力〟のある柔道だ。「決定戦ではもつれ際でひねりきれなかった。そういうタイミングでも力づくでねじ伏せられるような、シンプルに強い体が必要だと思った」と、練習でもわざと接近戦の場面を多く作るようにしているという。

現在は全日本選抜体重別選手権(4月3~4日、福岡国際センター)での優勝、そして世界選手権連覇に向かうが、その先に目指すものがある。

「コロナで見えないところはあるが、先の目標としては(2024年)パリ五輪がある」

心身ともに進化した姿で、新たな道を突き進んでいく。

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