「水需要の発言ない」佐世保市長 石木ダム質問状「コロナ対策で水需要高まる?」 

 長崎県佐世保市の朝長則男市長は9日までに、市民団体「石木川まもり隊」が提出した公開質問状にメールで回答。質問状が、新型コロナウイルスを含む感染症対策などで「水需要が高まるのか疑問」と指摘したのに対し、市長は「水需要の発言はない」と反論し事業の必要性などを改めて主張した。
 市長は2月26日の市議会本会議の施政方針説明で、県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業について新型コロナを含む感染症対策などで「事業の必要性、緊急性が高まる」と述べた。
 質問状が、本紙記事を引き合いに市長の「水需要が高まる」発言を問題視したのに対し、市長は自らの発言部分ではないと説明。その上で感染症対策も含め「水の供給を絶やすことは許されない」とした。
 同団体の松本美智恵代表は「必要性、緊急性が高まっていると聞くと、普通は水需要が増えていると理解する。必要性や緊急性が高まるのならデータで示すべき」と指摘。コロナ禍の前後で、家庭や事業所などで使った水量の増減値を回答するよう改めて求める考えを示した。


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