Rソックスのクローザー争い オッタビーノとバーンズの一騎打ち

レッドソックスのアレックス・コーラ監督はまだ正式にクローザーを任命していないが、アダム・オッタビーノとマット・バーンズの両右腕による一騎打ちとみられている。昨季はバーンズがクローザーを務め、9セーブを記録。一方のオッタビーノはロッキーズ時代の2016年に記録した7セーブが自己最多である。そんなオッタビーノだが、「もしアレックスが9回を僕に任せるなら、気合を入れて頑張るよ」とクローザーに意欲を見せている。

現在35歳のオッタビーノは2010年にカージナルスでメジャーデビューしたあと、ロッキーズやヤンキースで主にセットアッパーとして活躍してきた。ロッキーズ時代の2018年には自己最多の34ホールドを記録し、ヤンキース移籍1年目の2019年にも73試合に登板して6勝5敗2セーブ、28ホールド、防御率1.90の好成績をマーク。しかし、昨季は24試合で防御率5.89と成績を落とし、半ば追い出されるような形でレッドソックスへ移籍してきた。

精彩を欠いた昨季だが、奪三振率12.27と与四球率4.42はともに前年から向上しており、被本塁打・与四球・与死球・奪三振から算出する疑似防御率FIPの値も前年とほとんど変わらない。また、一死も取れず6失点と大炎上した9月7日(現地時間)のブルージェイズ戦を除けば防御率は2点台となるため、シーズン通算成績の見た目ほど悪いピッチングではなかったのも事実である。

「彼はキャリアを通して支配的なピッチングを続けてきた投手だ。昨年は不振だったけど、あまり気にしていない。サンプルサイズの小さいシーズンだからね」とコーラ。「彼には1イニングを任せる。右打者にも左打者にも投げてもらう。信頼しているよ」と新加入の右腕への信頼を口にした。

オッタビーノは日本時間3月11日のブレーブスとのオープン戦で移籍後初登板。4回表の1イニングを投げ、1安打を許したが、2つの三振を奪って無失点に抑えた。オッタビーノとバーンズがハイレベルなクローザー争いを繰り広げていけば、コーラは今季、安心して勝ちゲームの終盤を迎えることができるはずだ。

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