【3月場所】〝一人横綱〟白鵬は出場明言「託されたということで頑張りたい」 鶴竜は休場の意向

白鵬

大相撲3月場所(14日初日、東京・両国国技館)を控えた11日、横綱白鵬(36=宮城野)が電話取材に応じ、本場所出場を明言した。

この日、36歳の誕生日を迎えた白鵬は「この1年で一気に年を取ったかな」と率直な感想を語った。昨年8月に手術を受けた右ヒザの回復に時間を費やすなど、これまでと比べて「ケガが治らないし遅い」。また、1月には新型コロナウイルスに感染したことがショックだったという。

また、東日本大震災から10年の節目を迎え「早かったなと。当時は自分が力士会会長としていろんな提案やみんなに声を掛けて、東北に対する気持ちはこの10年間で形になった」と振り返る。続けて「自分の誕生日が震災の日で運命というか宿命というのがあったし、まだ横綱をやっているのは改めて自分を褒めたい」と語った。

横綱の姿を被災地の子供たちは楽しみにしているに違いない――。そんな報道陣からの問いかけには「完全ではないけど、自分なりにやってきたつもりはあるし初日にふたを開けてみないと分からないこともある。あとはやっていくだけ」と力を込める。

一方、横綱鶴竜(35=陸奥)が3月場所を休場する意向であることが分かったが、白鵬は出場について「もちろん」とした上で「春場所連覇目指して15日間取りきる。笑顔で終われるのがいいかな」と話す。さらに、一人横綱で臨むことにも「やっぱり2人、両横綱いるから、託されたということなんでね。一生懸命頑張りたい」と意欲満々だ。

優勝44回を誇る大横綱は「(この10年)常に人生勉強させられたような気がする。相撲人生の中で数年前は中日と言っていたけど、もう10日目過ぎている。残りわずかだと思うけど、次の世代に伝えていければ」。土俵でどんな姿を見せてくれるのか。ファンの期待は高まるばかりだ。

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