自閉症者の時間感覚を"体感"する、映画『僕が跳びはねる理由』本編特別映像解禁!

会話のできない自閉症という障害を抱える作家・東田直樹がわずか13歳の時に執筆した『自閉症の僕が跳びはねる理由』(エスコアール、角川文庫、角川つばさ文庫)。今まで理解されにくかった自閉症者の内面の感情や思考、記憶を分かりやすい言葉で伝えた内容が大きな注目と感動を呼び、30か国以上で出版、現在117万部を超える世界的ベストセラーとなったこの書籍をもとにドキュメンタリー映画化された『僕が跳びはねる理由』(4/2公開)より、自閉症者が持つ時間感覚を見る人も一緒に“体感”できるようなシーンを切り取った映像を解禁。

映像は、草原を自由に駆ける少年の映像から始まる。まるで時間の感覚を忘れるようなその大自然の風景の印象とシンクロするように「今言われたことも、ずっと前に聞いたことも、僕の頭の中ではあまり変わらない」「みんなの記憶は多分線のように続いている、でも僕の記憶は点の集まり」と、今まで一般的にあまり知られていなかった自閉症者の時間感覚を告白、“古い記憶やその時の感情が突然の嵐のようにやってくるイメージ”を、過去さまざまな人生の記憶と時間をコラージュすることで表現した映像。

本作は、世界最大のインディペンデント映画祭としても有名な第36回サンダンス映画祭にてワールド・シネマ・ドキュメンタリーコンペティション部門 観客賞受賞、同年2020年に開催されたバンクーバー国際映画祭では長編インターナショナルドキュメンタリー部門観客賞&インパクト大賞をW受賞したほか、多数の海外メディアからも「五感を刺激され自閉症者の世界を体感できる」(Backseat Mafia)、「斬新で見事なカメラワーク」(Screen Mayhem)、「感情に突き刺さるような美しさ!」(Variety)「驚異的な作品!」(The Hollywood Reporter)など、絶賛の声が続々と到着し世界各国からの高い注目を獲得、全米の映画批評サイト「ロッテン・トマト」でも満足度98%という高得点を獲得。

「自閉症と呼ばれる彼らの世界が“普通”と言われる人たちと、どのように異なって映っているのか?」を世界各地の5人の自閉症の少年少女たちの姿やその家族たちの証言を通して追い、明らかにし、そして「自閉症者の内面がその行動にどのような影響を与えるか」を斬新な映像表現や音響効果を駆使、彼らが見て・感じている世界をあたかも疑似体験しているかのように体感できる、これまで誰も観たことのなかった驚きと発見に満ち溢れている本作。

2005年当時わずか13歳だった少年が紡いだ言葉が海を越え、今もなお世界中の自閉症者やその親たちに希望を与え続け、また”普通“と言われる人たちにも新しい気付きを与えてくれる作品。なお、東田による原作『自閉症の僕が跳びはねる理由』を英訳したのは、トム・ハンクス、ハル・ベリー主演の映画『クラウド・アトラス』(2012)の原作などで知られるイギリスのベストセラー作家デイヴィッド・ミッチェルとその妻ケイコ・ヨシダ。

日本に滞在していた経験もあるデイヴィッド・ミッチェルは自らも自閉症の息子を育てており、対応に困り果てていた我が子の行動に対する疑問の答えをこの書籍の中に見つけ、「世界中の自閉症の子を持つ親にもこの本を読んで欲しい・伝えたい」という願いから翻訳、2013年『The Reason I Jump』として出版。現在では世界30か国以上で出版され、瞬く間に117万部を超えるベストセラーとなり、その後、この英語版書籍『The Reason I Jump』が、本作にも出演しているジョスの両親(本作のプロデューサーを務めるジェレミー・ディアとスティーヴィー・リー)の目にとまったことで、映画『僕が跳びはねる理由』が誕生。

「普通とは?」「個性とは何か」という普遍的な疑問、「会話(=コミュニケーション)の大切さ」「多様性の重視」など…本作を通して、他者と分断されている今を生きる誰もが共感し、問いかけることができるような感動の“体感”ドキュメンタリー映画である本作。

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