小田急新松田駅前周辺整備を盛り込んだ2021年度の松田町一般会計予算案を巡り、松田町議会は12日の本会議で同事業の債務負担行為1億2500万円を削除した修正案を賛成多数で可決した。関連事業も含めて町が49億円を投じる大事業への着手は極めて困難となり、町側は「これまで議会の議決も経て積み重ねてきたものがはしごを外された」と反発している。
同日の第1回定例会最終日で町議会予算審査特別委員会(中野博委員長)が修正案を提出。定数12(欠席1人)のうち議長を除いて修正案に8人が賛成、2人が反対した。
修正案では21~23年度の駅前広場詳細設計業務委託料1億2500万円を削除。委員長報告では21年度分の予算についても「凍結」を求めた。このほかジビエ処理加工施設建設など3事業についても財政的な見通しを示していないとして予算執行の凍結を求めた。
周辺整備は、歩道がなく混雑も発生している駅前の広場を駅舎も含めて再整備する構想。26年度までにペデストリアンデッキを建設するほか、27年度までに駅舎を橋上駅舎に改修して駅南北を結ぶ連絡道路を設置、集客施設を31年度までに整備する計画だった。