新型コロナ中傷相談 長崎県、利用増へLINE活用 昨年から半年で33件

 新型コロナウイルス感染関連の誹謗(ひぼう)中傷や偏見の抑止などを目的に、県が昨年8月末から県庁内に設けている電話相談窓口の相談件数が33件(今月11日現在)にとどまっている。県は12日、心理的ハードルを下げてさらに利用しやすくしようと、無料通信アプリのLINE(ライン)で相談の申し込みを受け付ける考えを示した。
 同日開いた県議会環境生活建設委員会で、前田哲也委員(自民)の質問に宮崎浩善県民生活環境部長が答えた。
 窓口は、原則平日の日中に2人の専門相談員が電話で対応しているが、月平均5件程度と少ない。県人権・同和対策課は要因の一つとして「電話するにも勇気がいるため」と推測。LINEを活用した相談受け付けでは、相談内容や連絡先、希望日時などを入力してもらい、相談員側から電話する。LINEでの受け付けは準備ができ次第始める。
 前田委員は「相談に至っていない案件が山ほどあるはず」と指摘。県民への積極的な啓発も求めた。
 一方、相談員はインターネット上の投稿も監視し、これまで悪質な書き込み5件の画像を保存している。

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