アベック優勝かけて張本、伊藤が決勝へ 複の石川平野は2週連続優勝狙う<WTTスターコンテンダードーハ>

<卓球・WTTスターコンテンダードーハ 3月5日~13日>

WTTスターコンテンダードーハ、本戦5日目となる12日は、男女シングルス準決勝、混合ダブルス準決勝が行われた。シングルスでは男子の張本智和と女子の伊藤美誠がともに準決勝を突破。混合ダブルス準決勝に臨んだ水谷隼/伊藤美誠は韓国ペアにゲームカウント1-3で敗れ、決勝進出はならなかった。

大会最終日となる13日は、男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルス各種目の決勝が行われる。日本からは、シングルスを勝ち上がった張本と伊藤、そして、すでに決勝進出を決めていた女子ダブルスの石川佳純/平野美宇が最終決戦に臨む。

本戦5日目総括

写真:張本智和(木下グループ)/提供:ittfworld

男子シングルス準決勝、日本勢で勝ち残っていた張本智和(木下グループ)が試合に臨んだ。張本の相手はドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)。両者は先週のWTTコンテンダードーハの準決勝でも対戦しており、その時は張本がゲームカウント2-4で敗れている。

張本にとってリベンジマッチとなった今回の試合。第1ゲームこそオフチャロフが奪ったものの、その後張本は立て直し、ゲームカウント4-2でゲームセット。先週の敗戦を払拭する勝利で、張本が決勝進出を決めた。

写真:伊藤美誠(スターツ)/提供:ittfworld

女子シングルス準決勝では、伊藤美誠(スターツ)が韓国の五輪代表、田志希(チョンジヒ)と対戦した。田志希は今大会、出場するシングルス、混合ダブルスで準決勝に、女子ダブルスでは決勝まで勝ち残っている、勢いに乗っている選手だ。

その田志希に対して、大会第1シードの伊藤が強さを見せつけた。第3ゲームこそ落としたものの、終始試合を優位に進め、ゲームカウント4-1で勝利。堂々の決勝進出を決めた。

写真:田志希(韓国)/提供:ittfworld

混合ダブルス準決勝では五輪代表ペアの水谷隼(木下グループ)/伊藤美誠が韓国の李尚洙(イサンス)/田志希と対戦。第1ゲームを先取した日本ペアだったが、そこから3ゲーム連取され、惜しくも準決勝敗退に終わった。

決勝見どころ

男子シングルス

張本智和 - ルーウェン・フィルス(ドイツ)

写真:フィルス(ドイツ)/提供:ittfworld

張本の決勝の相手はドイツのカットマン、ルーウェン・フィルスだ。攻撃も得意とするカットマンで、今大会は張禹珍(チャンウジン・韓国)、水谷隼、林昀儒(リンユンジュ・チャイニーズタイペイ)など、並み居る実力者たちを連破して決勝まで勝ち上がってきた。

張本とフィルスの過去の対戦成績は1勝1敗。直近では19年オーストリアOPで張本が勝利している。張本としては、ドイツの難敵を崩し、今シーズン初の国際大会タイトルを手にしたいところだ。

女子シングルス

伊藤美誠 - 馮天薇(シンガポール)

写真:馮天薇(シンガポール)/提供:ittfworld

WTTコンテンダードーハに続いて2週連続優勝を狙う伊藤美誠。決勝の相手は馮天薇(フォンティエンウェイ・シンガポール)。Tリーグ3rdシーズンにも参戦した、ロンドン五輪メダリストだ。馮天薇は今大会、準々決勝では早田ひなとの接戦を制して勝ち上がってきている。

伊藤はチームメイトの借りを返し、2週連続優勝を達成することができるか、注目だ。

男子ダブルス

李尚洙/鄭栄植(韓国) - アルバーロ・ロブレス(スペイン)/オビディウ・イオネスク(ルーマニア)

写真:ロブレス(スペイン・写真左)・イオネスク(ルーマニア)/提供:ittfworld

男子ダブルスでは、長年世界の第一線で活躍する韓国ペア、李尚洙/鄭栄植(チョンヨンシク)と世界選手権準優勝の実績を持つ国際ペア、ロブレス/イオネスクが勝ち残ってきた。特にロブレス/イオネスクは、シングルスで目立った成績を残せているとは言い難いが、ダブルスでは相性の良さを見せ、今大会も準決勝では日本の及川瑞基(木下グループ)/宇田幸矢(明治大)を破って勝ち上がってきた。

ダブルスの実績豊富なペアによる決勝。熱戦に期待だ。

女子ダブルス

石川佳純/平野美宇 - 申裕斌/田志希(韓国)

写真:申裕斌(写真左)/田志希/提供:ittfworld

先週のWTTコンテンダードーハに続く優勝を狙う石川佳純(全農)/平野美宇(日本生命)は、決勝で日韓対決に臨む。相手の申裕斌(シェンユービン)/田志希はともに東京五輪代表に選出されている二人。準決勝では日本の高校生ペア、大藤沙月/横井咲桜(ともに四天王寺高)との接戦を制して勝ち上がってきた。

石川/平野は後輩ペアの借りを返し、2週連続となる優勝を狙う。

混合ダブルス

李尚洙/田志希(韓国) - 林昀儒/鄭怡静(チャイニーズタイペイ)

写真:林昀儒(写真左)・鄭怡静/提供:ittfworld

韓国ペア、李尚洙/田志希はともに男子ダブルス、女子ダブルスでも勝ち残っている、今大会勢いに乗る選手同士のペアだ。準決勝では水谷/伊藤を下して勝ち上がってきた。対する林昀儒(リンユンジュ)/鄭怡静(チェンイーチン)は先週のWTTコンテンダードーハで優勝。2週連続優勝を狙う今大会でも大会第2シードとしての強さを見せ、決勝に勝ち残った。

東京五輪で新種目として開催される混合ダブルス。アジアの強豪ペアの戦いぶりも要チェックだ。

本戦5日目 日本選手の結果

男子シングルス準決勝

〇張本智和 4-2 ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)
8-11/11-8/11-8/11-13/11-7/11-7

女子シングルス準決勝

〇伊藤美誠 4-1 田志希(韓国)
11-5/17-15/9-11/11-5/15-13

混合ダブルス準決勝

水谷隼/伊藤美誠 1-3 〇李尚洙/田志希(韓国)
11-3/4-11/9-11/9-11

文:ラリーズ編集部

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