住民持ち寄り ひな人形で晴れやかに 平塚・八幡山の洋館で初展示

地域住民らが持ち寄り、応接室に展示されているひな人形=ひらつか八幡山の洋館

 国の登録有形文化財の「ひらつか八幡山の洋館」(神奈川県平塚市浅間町)で、ひな人形が初めて展示された。施設を管理する地域住民らが持ち寄った約50体が17日まで、来館者を迎えている。

 江戸時代中期ごろに登場した享保びなや、大正、昭和時代のきらびやかな装束をまとった人形が並び、微妙な表情の違いなどそれぞれの時代の特徴が分かるように展示。五人ばやしを集めた“オーケストラ”や、パッチワークや折り紙などの手作り人形も見られる。

 同館は1905年、旧日本海軍などが火薬製造株式会社として建設。現在は、市が所有し、音楽会や講演会などの市民活動の拠点として親しまれている。新型コロナウイルスによる影響が続くなか、「利用者が少しでも晴れやかな気持ちになってくれれば」と、ひな人形の展示を企画した。

 鈴木美都子館長は「季節を感じられる飾り付けなどで利用者に喜んでもらい、さらに愛される施設にしたい」と話している。開館時間は午前9時~午後8時(月曜休館)で、入館無料。

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