【JRA】WIN5史上最高額5億5000万円超は売上額に対して“効率抜群”の大的中

最低10番人気のギベオンが逃げ切りでデアリングタクトをクビ差下した

3冠牝馬の“大記録演出”で、ファンからため息が漏れた…。

14日の中央競馬「WIN5」で史上初めて5億円を上回る5億5444万6060円の高配当が飛び出し、馬券購入者を驚かせた。的中は1票。昨年の3歳牝馬限定のGIをすべて制したデアリングタクトが金鯱賞(中京)で敗れたのが、最大の波乱だった。

JRA(日本中央競馬会)が指定する5レース全ての1着馬を当てるWIN5。阪神、中山の両10レースはいずれも4番人気の勝利で終わって迎えた中京11レースの金鯱賞で、単勝1・4倍と断トツ人気のデアリングがクビ差の2着に敗れ、227・3倍の最低10番人気ギベオンが逃げ切った。

残る阪神、中山の両11レースはそれぞれ8、3番人気が勝利。結果、今年1月11日の4億8178万3190円を更新した。ネット上では「デアリングタクトの負けを予想するか?」「デアリングがいるのにギベオン買う度胸はない」などと驚がくと諦めにも似た反応が飛び交った。馬券購入者が利用する配当計算機では、デアリングが勝っていれば、その時点で見込まれる配当は約235万円にとどまっていた。

2011年に導入されたWIN5は、14年に払戻金の上限が2億円から6億円に増枠された。今回は限度額に迫る上に、キャリーオーバーなし、売り上げが約7億9000万円という状況での5・5億円は“効率”抜群と言える。

近年のWIN5配当記録更新は、19年2月、16年8月、15年9月…とさかのぼる。3億超えが15年9月、4億円台は16年8月だった。今回で今年2度目の史上最高額は異例のハイペース。前出の過去例では、2桁人気の勝利が3頭、もしくは13番人気以下の勝ちがあった。そのいずれにも該当しない点でも、今回はレアケースだった。

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