【卓球】張本智和 今年初の国際大会Vでメンタルコントロールに手応え「勝ちたいと思わないように」

張本智和

卓球男子の東京五輪代表で世界ランキング5位の張本智和(17=木下グループ)が、メンタル面のコントロールに手応えをつかんでいる。

張本は、今年初めての国際大会「コンテンダー」で4強入りし、13日に決勝が行われた「スターコンテンダー」(ともにカタール)で優勝し、14日に帰国。15日にオンラインで取材に応じた張本は「3・11から10年ということを胸に刻んで戦ったので、自分のためにうれしいというよりも、節目の10年でみなさんに優勝を届けられてうれしい気持ち。いつもは自分のために勝つプレッシャーがあったが、今回は皆さんのためにという気持ちで楽に戦えた。皆さんがついていると思ってプレーできた」と振り返った。

そこで気付いたのは、勝つことを求めるあまり気負い過ぎていた自分だった。「今までの反省として勝ちたいときに勝てていなかったので、勝つためにそこまで勝ちたいと思わないようにすることで、出だしに緊張せずに戦えた。逆に競った場面では勝ちたい気持ち全面に出して残り1ゲーム、2ゲームは後がない気持ちで戦って、そのメンタルのバランスがよかったと思う」。精神面の冷静さと熱さの使い分けは、絶対に勝ちたい東京五輪でも大きな武器となるはずだ。

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