新大村駅周辺整備事業 開発業者の募集延期 長崎大の学部誘致検討受け

 2022年秋に暫定開業する九州新幹線長崎ルートの新大村駅(長崎県大村市植松3丁目)周辺整備事業について、市は16日、開発事業者の公募開始を6月末まで延期する方針を明らかにした。同駅前を候補地に長崎大情報データ科学部の誘致検討が進められていることを受けた措置という。
 同日の市議会全員協議会で説明。市は当初、今月末に開発事業者の公募を開始し、21年末にも決定する方針を示していた。だが、学部誘致について可否も含め詳細が決まっていないことから、今後の整備スケジュールを考慮し、6月末を期限に誘致の方向性を決めた上で公募を始めることにしたという。22年3月までに事業者を決定し、暫定開業から2、3年後の開発完了を目指すとしている。
 全員協議会で園田裕史市長は「新大村駅前のにぎわい創出が大きな目的であり、誘致に関しては残り3カ月でしっかり結論を出していきたい」と述べた。
 同事業では、新大村駅東側の約2.5ヘクタールで民間主導による開発を計画。市はこれまで、商業施設やホテル、マンションの建設などについて、複数の事業者から聞き取り調査をしていた。


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