阪神・佐藤輝に似てる? 小川直也氏が予言「虎の暴走王としてシーズン60本超える!」

阪神・佐藤輝の写真を手に、表情をつくる小川直也氏

まさに虎の顔や。阪神のドラフト1位ルーキー・佐藤輝明内野手(22=近大)が16日のヤクルト戦(神宮)に「6番・右翼」で先発出場し、オープン戦単独トップとなる5号2ランを放った。推定140メートル超えの特大弾となったオープン戦5号はNPB新人タイ記録。バットの勢いはどうにも止まらない。そんな驚異の新人は虎で歴史的な活躍を果たすことが運命づけられた〝超大物の相〟が意外なところにもあった。

佐藤輝はここまでオープン戦9試合に出場し打率3割7分5厘、8打点、5本塁打をマークするなど、4球団競合ドラ1の名に恥じぬ大暴れを披露している。虎党からの支持も日に日に増す一方で、ネーム入りタオルなどの関連グッズは発売と同時にバカ売れ。「佐藤輝効果でオープン戦の視聴率も例年の1・5倍程度の数字が出ている」と在阪テレビ局関係者もホクホク顔で証言するなど入団間もない身ながら、早くも各方面へ多大な恩恵をもたらしている。

開幕スタメンの座も決定的。伝統的に「生え抜きのスラッガーが育ちにくい」と言われてきた阪神という土壌で、まだオープン戦の段階ながらこれだけ打ちまくるルーキーは稀だろう。当初の予想を過剰に上回る打棒に「この時期にこれだけ打たれると、逆に不安にもなる」「あまりにも〝阪神的〟ではない」と一周回って不安の声を上げる虎党まで続出する始末だ。

だが、そんなモヤモヤは杞憂に終わるかもしれない。ある球団関係者は「確かに見ていてこっちが心配になるほど打ちまくっているけど…。そんなことより彼の顔をみてくれよ、顔。あれは間違いなく〝阪神顔〟だって。佐藤輝は(球団所在地の)西宮市生まれの西宮市育ちってこともあるし、ミスタータイガースになれる可能性は十分にある」と背番号8に太鼓判を押す。

「阪神顔」とは、虎の主力を代々担ってきたレジェンド選手たちに共通するルックスの系譜。222勝右腕で元監督の村山実さん、主力として1985年の日本一に貢献し監督としては2005年にリーグ優勝に導いた岡田彰布氏、現阪神レジェンドテラーの掛布雅之氏、2003年の沢村賞優勝左腕・井川慶氏などがその代表格だ。

あえて定義するなら「朴訥として愛嬌のある顔」ということになるが、佐藤輝もまさにレジェンドたちの伝統を受け継ぐ阪神顔の持ち主というわけ。規格外のパワーに加えルックスまで阪神顔とくればまさに鬼に金棒だろう。虎の申し子と表現しても過言ではない。

そんな佐藤輝だが、最近は「(バルセロナ五輪柔道95キロ超級銀メダリストで元暴走王の)小川直也さんに似ている」という声もチーム内外からチラホラ出始めている。春季キャンプでは連日のハードなメニューに表情を歪め「あばれるくん」とのニックネームをチームメートから与えられただけに、暴走王との親和性も十分だ。

小川氏も「佐藤くんのお父さんが柔道家で、日体大時代には古賀稔彦と切磋琢磨して国内外の大会で活躍していたと聞いて注目していました。オープン戦でも期待以上の活躍でホームランを量産しているのも知っています。本当は巨人に入ってほしかったけど、阪神の主砲として頑張ってもらいたい。精悍で整った顔が俺に似ているということで親しみも感じています」とG党でありながら、目にかけていたことを告白。

さらに「『虎のオーちゃん』として、今年の新人王に輝いてもらいたい。いずれは『虎の暴走王』として60本とか70本とか暴走ペースでホームランをかっ飛ばして、バレンティンが2013年に樹立したシーズン最多本塁打記録(60本)を大きく塗り替えてくれることでしょう。佐藤くんなら絶対にできる。だって俺に似ているんだから」と〝弟分〟のハッスルに太鼓判を押した。

とにかく、スターになる「顔」を持つ虎期待の大物ルーキーからますます目が離せない。

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