豊かな宮崎実現へ SDGsプラットフォーム4月1日設立

「みやざきSDGsプラットフォーム」の設立発起人会議であいさつをする平野亘也代表幹事=17日午後、県防災庁舎

 国連が掲げる2030年までの持続可能な開発目標「SDGs」の普及啓発などを目指す「みやざきSDGsプラットフォーム」の設立発起人会議は17日、県防災庁舎であり、4月1日に同プラットフォームを立ち上げることを決めた。宮崎日日新聞社の呼び掛けに産学金労官の23団体が応じた。県内でSDGsの理念や活動を広めるため人材育成や積極的な情報発信など四つの活動基本方針を定めた。
 同会議には県や宮崎大、県商工会議所連合会など23団体の代表者ら約40人が参加。設立趣旨などを確認し、代表幹事に県経営者協会の平野亘也会長、副代表幹事にみやざき男女共同参画推進機構の山田成美常務理事らを選んだ。
 平野代表幹事は「県民に『自分ごと』として行動してもらえるよう情報発信していきたい」とあいさつ。宮崎日日新聞社の河野誠司社長は「SDGsを県民運動に発展させることが豊かな宮崎づくりにつながる」と述べた。会議後には代表者らが出席し、記者会見もあった。
 来年度の事業計画や予算は4月以降に開く総会で決定する。初年度で発起人を含めた賛同会員を50団体集めることや、SDGsに関して具体的に取り組む活動100件の登録を目指す。
「みやざきSDGs」主な発言
 宮崎日日新聞社の呼び掛けで17日に発足した「みやざきSDGsプラットフォーム」の設立発起人会議や記者会見での主な発言は次の通り。
 【平野亘也・県経営者協会長】本県でも県民一人一人が17の目標と、169の課題に取り組むことが必要だと考えた。県内でのSDGsに関する取り組みが加速することを目指し、産学金労官が連携し、プラットフォームを設立したいと考えた。
 【河野誠司・宮崎日日新聞社長】昨年11月の創刊80周年に合わせ、「宮日SDGs宣言」を行った。「教育」「環境」「まちづくり」「パートナーシップ」を目標に掲げている。SDGsを県民運動に発展させることが、豊かな宮崎づくりにつながると思い、呼び掛けた。
 【山田成美・みやざき男女共同参画推進機構常務理事】SDGs実現で最大のボトルネック(目的達成の障害)がジェンダー平等。刷り込みや思い込み、性別によって固定化された役割や慣習、無意識の偏見に気付き、意識を改革し、多様性の尊重を実践していくことが必要になる。
 【池ノ上克(つよむ)・宮崎大学長】宮崎大にある5学部は、いずれもSDGsに関わる活動をしている。また、300人近くの外国人留学生もおり、連携を取りながらSDGsの問題を考えて、活動を進めていく。
 【河野知事】SDGsの推進は行政が旗振りすべきだが、民間主導で取り組みの輪が広がるのは一つの理想形でもある。宮崎がどういう課題に直面し、何をすべきかを考えるきっかけになると期待している。県内の課題を県民が「自分ごと」として行動にしてもらえるかが重要になってくる。

© 株式会社宮崎日日新聞社