ANS(東京)と松本(長崎)提携 パソコン再利用、コロナ禍で需要高まる

 情報通信機器のリユース・リサイクル大手、アンカーネットワークサービス(東京、ANS)は、保険代理業やIT事業を手掛ける松本(長崎市)と業務提携した。新型コロナウイルス禍で中古パソコンの需要が高まる中、松本は九州・山口エリアの営業を担う。
 ANSは年間60万台以上のパソコンやスマートフォン、サーバーなどをリユースまたはリサイクルし、うち50万台以上を再製品化している。企業から機器を直接引き取り、分類、データ消去、機能検査、再キッティング(ソフトウエアの設定)、クリーニングを経るワンストップのIT資産再生サービスを提供する。
 ANSによると、コロナに対応したテレワークの普及もあって、中古機器のニーズが高まっている。ただ個人情報や機密情報の漏えいを恐れ、使用済みの機器を廃棄する企業は少なくない。ANSの同サービスは、各国政府機関推奨のデータ消去ソフトを使い、証明書も発行。処理コスト軽減や再資源化を図れる。消去作業に担当者を立ち会わせる企業も近年増えているという。
 九州では北九州市に生産物流拠点があるが、営業面が課題だった。松本の顧客ネットワークを通じて仕入れ機能を中心に強化する。

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