【ノア】ナショナル王者・拳王が那須川天心の“団体愛”に触発 打倒・藤田に「戦いの原点見せる」

にらみ合う拳王(右)と藤田

“野獣”藤田和之(50)を迎えてのV7戦(21日、東京・後楽園ホール)を控えるノアのGHCナショナル王者・拳王(36)が、“キック界の神童”那須川天心(22)からの刺激に闘志をみなぎらせている。

これまで桜庭和志や船木誠勝ら強敵を次々と撃破してきた。7日の横浜大会ではケンドー・カシンを下し「すさまじく強くなりてえ。だからすさまじく強い男を倒す」と、次なる挑戦者に藤田を指名した。かねて公言する通り、拳王が目指しているのは「最強のプロレスラー」。その思いを一層強くしたのが立ち技打撃格闘技「RISE」の年間最大興行となる横浜アリーナ大会(2月28日)で、当日はリングサイドで生観戦した。

「強さを求めているやつらは肉食動物のようなどう猛な目をしていた。人生をかけてリングに上がっている選手もいて刺激は存分にもらった」。中でも印象的だった試合に、那須川が志朗をリマッチで返り討ちにしたメインを挙げる。

「那須川天心はあの試合を受けるメリットが少なかっただろ。それでも試合をして勝つっていうのは、団体愛そのものだと思う。自分を犠牲にしてでも団体を盛り上げる姿勢にすごく共感した。そしてそれができるのも、強いからこそだろ」

さらに「俺は強さを追求したい。今は『いい試合だった』で満足してるレスラーまでいるような時代だけど、俺は勝ち負けにこだわって戦いの原点を見せる」と断言。最強の挑戦者を退け、神童のごとく団体や業界の発展に身をささげるつもりだ。

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