WEC、開幕戦『スパ・フランコルシャン6時間レース』のエントリーリストを発表

 WEC世界耐久選手権は3月19日、ベルギーのスパ・フランコルシャンで5月1日に決勝レースが行なわれる2021年第1戦『スパ・フランコルシャン6時間レース』のエントリーリストを発表した。4クラス・37台が名を連ねている。

 当初、2021シーズンは3月にアメリカのセブリングで開幕予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響からセブリングでの開催を断念、代わってポルトガルのポルティマオがシーズン幕開けの地としてカレンダー入りした。しかしその後、このポルティマオ戦も4月から6月へと延期となり、もともと第2戦として予定されていたスパが開幕ラウンドとして開催されることになっている。

 延期決定前の第1戦ポルティマオ向けに2月26日付で発表されていたリストと比較すると、今回発表されたリストではLMP2クラスで3台の追加参戦があるほか、ハイパーカークラスのグリッケンハウス・レーシングもリスト入りしている。

 LMP2クラスには、PR1モータースポーツ1台と、Gドライブ・レーシングから2台、エントリーの追加があった。

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のLMP2チャンピオンであるパトリック・ケリーが、PR1からWECデビューを果たす。

 GドライブでPro/Amエントリーとなる25号車では、ジョン・ファーブ、ルイ・アンドラーデが、ハースF1リザーブドライバーのピエトロ・フィッティパルデイとトリオを組む。もう1台の26号車では、ロマン・ルシノフ/フランコ・コラピント/ロベルト・メリというラインアップだ。

 これにより、LMP2クラスは4クラス中最大となる14台の参戦を集めている。

 LMP1に代わる最高峰『ハイパーカー』クラスでは、トヨタGAZOO Racingの2台のGR010ハイブリッドのほか、グリッケンハウス・レーシングのグリッケンハウス007 LMHの2台、そしてアルピーヌ・エルフ・マットミュートのノンハイブリッドLMP1マシン、アルピーヌA480が1台、計5台がエントリーしている。

 グリッケンハウスは当初、007 LMHのホモロゲーション前にテストを実施する必要があることを理由に、4月初旬開催が予定されていたポルティマオでの開幕戦をスキップする選択をしていた。しかしポルティマオが6月へと延期になって開幕が遅れたことにより、第1戦からシリーズに参戦できることとなった。

 LMGTEプロクラスでは、年間エントリーしているフェラーリ2台とポルシェ2台に加え、既報のとおり1台のシボレー・コルベットC8.Rがエントリーする。

 一部のドライバーラインアップはまだ確定していないものの、LMGTEアマクラスでは13台のフルシーズンエントリーに対して増減はない。

 GRレーシングの86号車ポルシェ911 RSRでは、以前のリストではTBAとなっていた第3ドライバーとして、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP3チャンピオンである19歳のイギリス人、トム・ギャンブルがエントリーを果たしている。

 開幕戦の直前となる4月26〜27日には、同じくスパを舞台に2日間のオフィシャルテスト“プロローグ”が開催される。

■WEC世界耐久選手権第1戦スパ・フランコルシャン6時間 エントリーリスト

■WEC世界耐久選手権2021年第1戦スパ・フランコルシャン6時間 暫定エントリーリスト

No. Class Team Machine Driver Tyre

7 HYPERCAR トヨタ・ガズー・レーシング トヨタGR010ハイブリッド M.コンウェイ
小林可夢偉
J-M.ロペス MI

8 HYPERCAR トヨタ・ガズー・レーシング トヨタGR010ハイブリッド S.ブエミ
中嶋一貴
B.ハートレー MI

36 HYPERCAR アルピーヌ・エルフ・マットミュート アルピーヌA480・ギブソン A.ネグラオ
N.ラピエール
M.バキシビエール MI

708 HYPERCAR グリッケンハウス・レーシング グリッケンハウス007 LMH G.メネゼス
TBA
TBA MI

709 HYPERCAR グリッケンハウス・レーシング グリッケンハウス007 LMH R.ブリスコー
TBA
TBA MI

1 LMP2 リシャール・ミル・レーシング・チーム オレカ07・ギブソン T.カルデロン
S.フローシュ
B.フィッセール GY

20 LMP2 ProAm ハイクラス・レーシング オレカ07・ギブソン J.マグヌッセン
A.フィヨルドバッハ
D.アンデルセン GY

21 LMP2 ProAm ドラゴンスピードUSA オレカ07・ギブソン H.ヘドマン
J-P.モントーヤ
B.ハンリー GY

22 LMP2 ユナイテッド・オートスポーツUSA オレカ07・ギブソン P.ハンソン
F.シェーラー
F.アルバカーキ GY

24 LMP2 ProAm PR1モータースポーツ オレカ07・ギブソン P.ケリー
TBA
TBA GY

25 LMP2 ProAm Gドライブ・レーシング アウルス01・ギブソン J.ファーブ
P.フィッティパルディ
R.アンドラーデ GY

26 LMP2 Gドライブ・レーシング アウルス01・ギブソン R.ルシノフ
F.コラピント
R.メリ GY

28 LMP2 JOTA オレカ07・ギブソン S.ゲラエル
S.バンドーン
T.ブロンクビスト GY

29 LMP2 ProAm レーシングチーム・ネーデルランド オレカ07・ギブソン F.バン・イアード
G.バン・デル・ガルデ
J.バン・ウィタート GY

31 LMP2 チームWRT オレカ07・ギブソン R.フラインス
F.ハプスブルク
C.ミレッシ GY

34 LMP2 インターユーロポル・コンペティション オレカ07・ギブソン J.スミエコウスキー
R.バン・デル・ザンデ
A.ブランドル GY

38 LMP2 JOTA オレカ07・ギブソン R.ゴンザレス
A.F.ダ・コスタ
A.デビッドソン GY

44 LMP2 ProAm ARCブラスティラバ リジェJS P217・ギブソン M.コノプカ
TBA
TBA GY

70 LMP2 ProAm リアルチーム・レーシング オレカ07・ギブソン E.ガルシア
L.デュバル
N.ナト GY

51 LMGTE Pro AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo A.ピエル・グイディ
J.カラド MI

52 LMGTE Pro AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo D.セラ
M.モリーナ MI

63 LMGTE Pro コルベット・レーシング シボレー・コルベットC8.R A.ガルシア
O.ギャビン MI

91 LMGTE Pro ポルシェGTチーム ポルシェ911 RSR-19 G.ブルーニ
R.リエツ MI

92 LMGTE Pro ポルシェGTチーム ポルシェ911 RSR-19 K.エストーレ
N.ジャニ MI

33 LMGTE Am TFスポーツ アストンマーティン・
バンテージAMR B.キーティング
D.ペレイラ
F.フラガ MI

46 LMGTE Am チーム・プロジェクト1 ポルシェ911 RSR-19 D.オルセン
TBA
TBA MI

47 LMGTE Am チェティラー・レーシング フェラーリ488 GTE Evo R.ラコルテ
TBA
TBA MI

54 LMGTE Am AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo T.フロー
F.カステラッチ
G.フィジケラ MI

56 LMGTE Am チーム・プロジェクト1 ポルシェ911 RSR-19 E.ペルフェッティ
M.カイローリ
TBA MI

60 LMGTE Am アイアン・リンクス フェラーリ488 GTE Evo C.シャイアボーニ
A.ピッチーニ
M.クレッソーニ MI

77 LMGTE Am デンプシー・プロトン・レーシング ポルシェ911 RSR-19 C.リード
J.エバンス
M.キャンベル MI

83 LMGTE Am AFコルセ フェラーリ488 GTE Evo F.ペロード
N.ニールセン
A.ロベラ MI

85 LMGTE Am アイアン・リンクス フェラーリ488 GTE Evo R.フレイ
M.ゴスナー
M.ガッティン MI

86 LMGTE Am GRレーシング ポルシェ911 RSR-19 M.ウェインライト
B.バーカー
T.ギャンブル MI

88 LMGTE Am デンプシー・プロトン・レーシング ポルシェ911 RSR-19 J.アンドラウアー
TBA
TBA MI

98 LMGTE Am アストンマーティン・レーシング アストンマーティン・
バンテージAMR P.ダラ・ラナ
TBA
TBA MI

777 LMGTE Am Dステーション・レーシング アストンマーティン・
バンテージAMR 星野敏
藤井誠暢
A.ワトソン MI

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