【RIZIN】スダリオ剛 アリスター・オーフレイムの引退試合の相手候補に

スダリオ剛(左)とアリスター・オーフレイム

格闘技イベント「RIZIN.27」(21日、愛知・日本ガイシホール)で、宮本和志(42)から戦慄の8秒KO勝ちを収めたスダリオ剛(23)が、レジェンドファイターの最後の相手の候補に浮上している。それはPRIDEやK―1、UFCで活躍してきたアリスター・オーフレイム(40=オランダ)だ。

ヘビー級5位だったオーフレイムは、6日のUFCラスベガス大会で同級6位のアレクサンドル・ボルコフ(32=ロシア)に無念の2回TKO負け。この後、契約解除となった。

その後、海外メディアなどでもRIZINとの交渉が噂されていたが、榊原信行CEOは「アリスター側と話はしています。引退試合? そう、それに近い形。アリスターとしても、グローブを置くのは日本で、RIZINでというのが(希望)」と認める。

ちなみに、その交渉の焦点は高額なファイトマネーだ。UFCファイターの中でもヘビー級は高騰しており「我々も(場所を)用意してあげたい思いはあるけど、非常にお高いので。そこの折り合いがつけば」と苦笑いする。

だが榊原CEOとしても「兄のバレンタインの獲得にオランダに行った時、まだ17歳だったアリスターに魅せられて契約し『THE BEST』という大会に出場させた。原点は日本だし、我々と一緒にスタートしたっていうのが強くあります」と思い入れの強い選手であり、日本で引退したいオーフレイムと相思相愛だけに、妥協点が見つかる可能性は高い。あとは新型コロナウイルスの感染拡大の状況次第だが、今年の年末に日本での引退試合が行われる可能性がある。

その相手として候補の1人に入ってくるのがスダリオだ。「そうなれば我々のコンセプト通りですよ。息吹を感じさせつつ、引退の場を提供するという」(榊原CEO)。RIZINは旗揚げ当初からテーマとしてベテランの最期を飾る「完結」と若手選手の飛躍を見せる「息吹」を掲げており、その2つに合致するカードというわけだ。また、プロレスラー以外との戦いを欲する発言をしてきたスダリオにとっては、世界的に名前を売るチャンスにもなる願ってもみない超大物ということになる。

とはいえ現状ではまだ多くの候補の一人。その最後の切符をゲットするためにも、これからますます進化をし続けてほしいところだ。

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