ロイヤルズの有望株・ウィットJr. 開幕ロースター入りならず

「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールによると、ロイヤルズは有望株ボビー・ウィットJr.を開幕ロースターに入れず、2021年シーズンをマイナーでスタートさせることを決めたようだ。現在20歳のウィットJr.は「MLB Pipeline」のプロスペクト・ランキングで全体7位の超有望株で、オープン戦では3本塁打を放つ活躍。デイトン・ムーアGMは先日、ウィットJr.の開幕ロースター入りを検討していることを明らかにしていた。

2019年のドラフト全体2位指名でロイヤルズに入団したウィットJr.は、ここまでオープン戦14試合に出場して打率.289(38打数11安打)、3本塁打、7打点、OPS.851を記録。そのなかには484フィート(約148フィート)の特大アーチも含まれている。本職は遊撃だが、ロイヤルズには若き正遊撃手のアダルベルト・モンデシー(昨季の盗塁王)がいるため、メジャー昇格後の出場機会を考慮して主に二塁でプレー。しかし、日本時間3月19日のホワイトソックス戦を最後に出場していなかった。

昨季はマイナーリーグのシーズンが開催されなかったため、ウィットJr.がマイナーでプレーしたのは2019年の1シーズンだけ。この年はルーキー級で37試合に出場して打率.262、1本塁打、27打点、OPS.670を記録しており、A級以上の階級でのプレー経験はまだない。昨季は代替トレーニング地で急成長を見せ、今年のオープン戦でも上々の結果を残したが、ロイヤルズは昇格を急ぐべきではないと判断したようだ。今季はAA級でのスタートが有力視されている。

故障がなければ、今季のロイヤルズは25歳のニッキー・ロペスが昨季に続いてモンデシーとの二遊間コンビを形成する予定。ロペスに打撃面の成長が見られない場合、昨季までオリオールズで正二塁手を務めていたハンザー・アルベルトの出場機会が増加することになるだろう。また、ロイヤルズは積極的に若手を登用するチームであるため、ウィットJr.がマイナーでの実戦経験を積んで準備が整い次第、メジャーへ昇格させるとみられている。今季中にメジャーデビューする可能性は高そうだ。

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