千葉県知事選で元千葉市長の熊谷俊人氏が当選。経歴と掲げていた政策は?

3月21日に投開票が行われた千葉県知事選挙では、元千葉市長の熊谷俊人氏が初当選しました。熊谷氏の経歴と掲げていた主な政策を紹介します。

早稲田大学卒業。NTTコミュニケーションズ社員、千葉市議を経て、千葉市長を3期務めたのち今回の千葉県知事選で初当選

熊谷氏は1978年奈良県生まれ、父親の転勤に伴い堺市・浦安市・神戸市などで少年時代を過ごし、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。NTTコミュニケーションズ株式会社に入社し、個人向け事業部の企画部門で全体企画・調整業務、NTTグループ内のプロバイダー統合業務や個人情報保護法対応などトップ直轄プロジェクトに携わりました。2006年にNPO政策塾「一新塾」の第18期生として学びました。

2007年から千葉市議を務め、任期途中の2009年に千葉市長選に立候補し初当選。以降、3期連続当選しました。

熊谷氏が掲げた政策とは

千葉県知事選挙 選挙公報

熊谷氏はホームページにおいて以下の政策を公表しています。

千葉県知事選 県政ビジョン

ビジョン1 現場主義と対話で開かれた県政を実現

1万人以上の職員を抱える政令市で職員の創意工夫を引き出し、300回以上の市民対話による開かれた市政を推進した経験を活かし、県民目線の開かれた県政に転換

ビジョン2 コロナ対策にリーダーシップを発揮

市町村との連携が不十分な現状を改め、合同対策本部を設置し、病床確保・検査体制の拡充・ワクチン接種・中小事業者の底支え等をオール千葉県で進める

ビジョン3 災害から県民を守る「防災県」を確立

1日も早い復旧・復興、新たな災害への備えを市町村と連携して推進し、災害に強い千葉県を作る

ビジョン4 東京依存ではない千葉経済圏を確立

民間出身市長として1万人以上の雇用を創出した経験を活かし、自然と調和した産業拠点や成田空港を活かした国際拠点の整備、テレワークによる房総の海辺や里山での2拠点生活や移住を促進

ビジョン5 半島性を克服する交通インフラの充実

アクアライン800円の維持、圏央道・北千葉道路を始めとする県内各地を活性化する交通インフラを充実する

ビジョン6 超高齢化時代に対応した医療・福祉の充実

住み慣れた場所で安心して医療や介護が受けられる医療・介護提供体制を整備する

ビジョン7 子育て世代の知事として「小さな手に大きな未来を」

IT教育や専科教員の大幅増員など県独自の教育改革、自然保育の県認証制度や幼児教育の充実により、「生きる力」を伸ばし、時代の変化に対応できる「太陽の子」を育てる

ビジョン8 豊かな海づくり、里づくり

海洋立県・千葉の確立。茨城県と連携しての「Tokyo East構想」、千葉県でしか実現できない豊かなライフスタイルを実現する

ビジョン9 誰もがその人らしく生きる、分かりあえる共生社会を

全国で唯一、男女共同参画条例が制定されていない千葉県を変革し、女性・障害者・LGBTなど「違いを認め、違いを力に変える」条例を制定、多様性ある千葉県を創る

ビジョン10 「千葉県を経営する」 行政の縦割りを超える

千葉市で結果を出した行財政改革やデジタル化を県政でも実行。行政の縄張りを越えた最適化・デジタル化・資産経営などに取り組み、行政の新たな形を創造する

ビジョン11 県と政令市の理想的関係を構築し、千葉県の総力を高める

合同戦略本部の設置、消防ヘリの共同運用、水道事業の一本化など、千葉市民はもとより県民にその恩恵を還元する

千葉県知事の任期は4年間

千葉県知事の任期は4年間のため、任期途中の辞職等がない限り2025年には再び県政のリーダーである千葉県知事を選ぶ機会が訪れることになります。今回の千葉県知事選挙で有権者一人ひとりの投じた一票が、今後どのように影響するのか、今後も引き続き選挙・政治に関心を払っていきましょう。

© 選挙ドットコム株式会社