具商の“センター”が見せた最高のバックホームがナインのギアを上げた。
二回表2死二塁、中前への安打が大城勢武太(せんた)の目前で落ちる。「先制点は絶対に取られたくなくて、ぎりぎり本塁を刺せる位置で守った」との読みが的中。捕手の比嘉力太への正確な送球で、三走をタッチアウトに。失点を防ぎ「っしゃあ!」と雄たけびを挙げた。
守りからリズムをつくるチームの狙い通りビッグプレー。「先制点が勝負の鍵になる中、大城のワンプレーは大きかった」(喜舎場監督)。裏の攻撃は連打で畳み掛け、一挙4得点した。
元球児の父・崇さんが、中堅手を務めていたことから名付けられた。命名されたポジションで好捕、好返球と躍動。加えて調子が悪いという打撃で3打点を挙げ「甲子園で好プレーを見せることで(父や応援してくれる人に)恩返しができた」と胸を張った。