諫干の食害訴訟 現地で進行協議

 国営諫早湾干拓事業の干拓農地の営農者と元営農者(法人3、個人1)が国などに損害賠償を求めた訴訟(天川博義裁判長)など2件の現地進行協議が22日、諫早市の中央干拓などで実施された。非公開。営農者側弁護団によると、原告と被告が長崎地裁の裁判官にカモによる農作物食害や営農状況などを説明した。
 訴訟は▽営農者らが提起した食害と農地の整備不良に対する損害賠償、潮受け堤防排水門の開門請求▽県農業振興公社が提起した2法人への農地明け渡し請求-の2件。
 営農者側弁護団によると、カモが食い荒らしたブロッコリーや冷害で葉がなくなったダイコンの状態を農地で説明。同弁護団の堀良一事務局長は「食害や冷害が広大な農地で起きている現状を実感してもらったと考えている」と述べた。

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