コロナ定額給付金、新生児に給付へ 北谷町議会が予算修正動議を可決

 【北谷】北谷町議会は22日、3月定例会最終本会議で、2021年度の一般会計予算の組み替えを求める修正動議を、賛成9、反対8の賛成多数で可決した。町が整備を進める町立博物館整備事業費や社会教育費などを減額し、新型コロナウイルス対策の特別定額給付金の対象に含まれない、新生児への給付金3千466万2千円に組み替えることが盛り込まれた。

 20年の12月定例会で「特別定額給付金の対象外となった新生児に対する給付を求める決議」が可決されたことや、町民などから3565人分の署名が寄せられたにもかかわらず、予算措置がされていないとして、会派ニライの風と公明党の議員ら計6人が修正動議を提出した。

 町が24年3月末までに開館を目指す町立博物館について「自主設計もできておらず、中身が見えていない状態だ」として、予算を全て新生児給付金に充てることを求めた。

 一方、当初予算案に賛成する議員からは、野国昌春町長が施政方針で、新生児出産祝い金の創設を明言していることを強調し「単年度予算での獲得ではなく、永続的にできる制度を作るべきではないか」といった意見が上がった。また、博物館整備事業の開館遅れで発生する3550万円の違約金が発生する懸念の声もあった。

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