山下泰裕全柔連会長 古賀稔彦さんを回顧「心技体全てにおいて突出」

山下泰裕氏

柔道のバルセロナ五輪男子71キロ級金メダリストで〝平成の三四郎〟こと古賀稔彦さん(享年53)が24日朝に死去したことを受けて、ロサンゼルス五輪男子無差別級金メダリストで全日本柔道連盟(全柔連)会長の山下泰裕氏(63)が追悼のコメントを発表した。

山下会長は「今朝、古賀稔彦さんがお亡くなりになったと報が入りました。最初は全く信じられませんでした。大変大きなショックを受けております。柔道界にとって、貴重な存在を失いました。彼自身も柔道界でもっともっとやりたかったことがあったのではないかと思います」と柔道界のスターの死をいたんだ。

さらに「古賀稔彦さんは、『平成の三四郎』とも呼ばれていました。軽量級の身体で重量級の選手とも正々堂々、真っ向から闘う姿勢は、忘れられません。1990年体重無差別の全日本選手権で決勝まで勝ち上がり小川直也さんと闘った姿をはじめ、1992年バルセロナオリンピックの直前において膝の怪我をし、克服して優勝した姿を見て、私は現地で『これは奇跡が起きた』と思いました」と古賀さんの現役当時の思い出を語った。

最後に「心技体の全てにおいて突出しておりましたが、その中でも心が非常に大きな選手でした。心からご冥福をお祈り申し上げます」と故人をしのんだ。

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