芝浦工業大学、教育のDX化推進で文科省から最高評価を獲得

芝浦工業大学は、文部科学省「大学教育再生加速プログラム(AP)」事業終了後の事後評価において、計画以上の優れた成果が得られたとする最高の「S」評価を受けた。2014年度から2019年度までの事業期間中の成果によって2020年度のオンライン授業も大きなトラブル無く運営され、ブレンディッドラーニングやハイブリッドクラスルームなどオンラインを活用した教育手法への転換が進んでいる。

芝浦工業大学では、2020年度前期の授業は全てオンラインで、後期の授業は3割程度を対面で実施。オンライン授業は、「Zoomなどを用いたリアルタイム授業」「動画配信を用いたオンデマンド授業」「オンデマンドでの予習とリアルタイム授業を組み合わせた反転授業」などを行っている。

本事業で整備した学修マネジメントシステム(LMS)には反転授業の支援機能もあり、予習・復習のためのオンライン学修に生かされ、また、3割の対面授業でも、自宅からオンラインで受講する学生とのハイブリッドクラスルームが実現。これらを学生の声も取り入れた教職学(教員・職員・学生)協働で構築してきた。

事後評価では、特に、成績やレポート、出欠状況など各システムから取り込んだ学修データや、学生が入力した学修の振り返りや授業外学修時間などを表示する学修成果可視化のための「SITポートフォリオ」がエビデンス・ベースでの教学マネジメント推進に資する先駆的なシステムとして教育関係へ普及が見込まれると評価された。

また、芝浦工業大学では、働き方改革を中心とした業務改革を進めており、2020年度以前から会議のペーパーレス化や電子決済、テレビ会議の実施や事務職員向けパソコンの仮想デスクトップ(VDI)化など、テレワーク導入に親和性の高い環境を整備。オンライン授業にあたり教職協働でFD・SD研究会を複数回開催したり、LMSの改修など万全の準備を重ねたりして、教育のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進している。

今後は大学教育再生加速プログラムとオンライン授業での教育改革の成果を融合させ、デジタル技術・オンラインを活用した国際的なアクティブ・ラーニングを推進する。また、学修成果だけでなく学修プロセスも可視化し、教員と学生がそれを把握して振り返ることで学修成果を高める“Learning Analytics”を強化する。事業担当者の井上雅裕副学長は「事業の成果を発展させ、デジタル技術とオンライン化を最大限に活用し、世界に学び世界に貢献できる、自律的な生涯学修者を育成していきます」と述べている。

参考:【芝浦工業大学】大学教育再生加速プログラム(AP)事後評価で最高評価

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