2019年に開業した相鉄・JR直通線の羽沢横浜国大駅(横浜市神奈川区)周辺で、開発計画が本格的に動きだした。商業施設が入る高層マンションが今月着工し、隣接の医療モールは開業日が近づく。鉄道網の整備と駅前開発を機に、羽沢の街が変わろうとしている。
今月24日。フェンスで囲われた広大な更地に、トラックが出入りを繰り返していた。ショベルカーが地面を掘り起こす音が響き、粉じんが舞わないように作業員がホースで水をまいている。
「いよいよ始まりましたね」
工事の様子を眺めながら、四半世紀近く羽沢地区に住んでいるという女性(42)が話す。
「この辺りは『何もない』のどかさが魅力とはいえ、便利になるのはやっぱりうれしい」
高層マンションは羽沢横浜国大駅の南西側で今月1日に着工された。
開発を手掛ける日鉄興和不動産(東京都)によると、地下1階、地上23階建てで高さは92.5メートル。5~23階は357戸の住戸で、1~4階には商業店舗や医療施設、子育て支援拠点などが入り、24年3月末の完成を見込む。
隣接地では、2階建ての医療モールが今年5月のオープンを待つ。1階にはクリエイトエス・ディー(横浜市青葉区)がドラッグストアと薬局を出店。2階には内科や皮膚科などのクリニックが入居し、今秋以降に開業する。
横浜市によると、駅前には広さ約3800平方メートルの歩行空間も整備されるという。