ドラマ「俺の家の話」で話題沸騰! 能楽界のリアル人間国宝が読み解く、"世阿弥コード"に秘められた日本史の謎!

歴史家・磯田道史が「能楽の窓からは、 こんなに日本史の深秘が鮮明にみえるのだと驚愕した。 小鼓方の人間国宝が縦横無尽に語った名著である」と推薦した『能から紐解く日本史』が発売。

能には古代からの日本人のDNAが隠れている、「能」は七百年近く、 変わらぬ伝統文化として日本人とともにあり続けてきたもの。 著者・大倉源次郎氏(1957・昭和32年生まれ)は59歳の若さで人間国宝に認定された、 小鼓方の能楽師。 舞台で小鼓を演奏しながら、 古の能作者が伝えたかったこと、 謡曲の詞章に込められた意味を感じ、 読み取ろうとしてきた。

本書では、 能の成り立ち、 演目を解読しながら、 能に隠された日本史の真実を探り、 能作者が現代に何を伝えたかったのかを紐解いていく。 そして、 日本が日本であり続けるために、 「能」の世界に誘われた読者が、 「能」と出合ったことにより、 生きた証について考え、 何かアクションを起こしたくなるよう、 思いを込めた一冊。能の詞章に込められた時代のメッセージとは。 演奏動画つきで能初心者にもわかりやすい仕上がりだ。

『国栖』…… 壬申の乱で吉野山中の山岳信仰の人々が天武天皇を助けたエピソードを伝える能

『白鬚』…… 比叡山に仏教寺院を開こうとした際、 地元の人々からの反対運動に遭った!

『花筐』…… 継体天皇が越前から大和入りするの何十年かかったのは、 各地で最新式の稲作を根付かせながら移動したためでは?

『養老』…… 室町時代、 世阿弥作。 天皇が征夷大将軍を任命する儀式「将軍宣下」のときに上演された。 おっちょこちょいでミスばかりする当時の足利将軍へ、 しっかりしてほしいとの皮肉を込めた

『翁』…… 徳川家康が諸大名に鑑賞させた。

能を武家の式楽(公儀の儀式に用いる芸能)としたことで、 「謡」の語彙が各地の方言を超えた共通言語となった。

【本書に登場する演目】

翁・国栖・花筐・田村・白鬚・梅石橋・大江山・小鍛冶・船弁慶猩々・養老・高砂・百万・道成寺・橋弁慶・鞍馬天狗・隅田川・桜川・鵺・岩船・融・海士・紅葉狩・砧姨捨・夜討曽我・清経・経正・巴・金札・小袖曽我・現在七面・井筒・夕顔・芭蕉・菅丞相・卒都婆小町・葵上 ほか

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