スイーツだけど「おとうふなんだもん」 神奈川・座間の飲食店グループが生き残りへ新商品

豆腐スイーツ「#だっておとうふなんだもん」を手にする三浦副社長(左)と清水料理長=座間市

 新型コロナウイルスの苦境を乗り越えようと、相模原・座間エリアで居酒屋など5店舗を運営するアルカディア(座間市)が、7人の料理人がオリジナルスイーツを開発するプロジェクトをスタートさせた。第1弾として2月に発売したプリンは好評。4月1日から第2弾の新商品「#だっておとうふなんだもん」を発売する。

 コロナ禍で売り上げが一時6割減ったという同社で昨年から始めた弁当のテークアウトやおせち料理などの販売は、予想以上の売れ行きだった。支えてくれた常連客や地域住民に喜んでもらおうと、各店舗の料理人による技術と知恵を生かしたデザート作りを考案。県よろず支援拠点(横浜市中区、神奈川産業振興センター内)のアドバイスを受け、話題になるよう「七人の侍スイーツプロジェクト」と銘打ち、2月6日に第1弾の「濃厚・不死鳥プリン」を発売した。

 地元・相模原の養鶏場「小川フェニックス」の卵を使用し、「コロナに負けない」という思いを名前に込めたプリンは、狙い通りテレビで紹介されたこともあって「大好評。びっくりするぐらい売れた」という。

 第2弾は、豆腐を使った低カロリーの和風スイーツで、夜中に食べても「罪悪感ゼロ」が売り。手掛けた日本料理店「旬薫(しゅんくん) 三うら」の清水正広料理長が「店で出している一品料理のレシピをアレンジし、豆乳をベースに健康志向で甘さを控えた」と胸を張る自信作。豆腐の中に空気を入れるようにして30分ほど練り上げたもっちり感が特色だ。

 「店を開ければお客さんが来てくれる『当たり前』が当たり前ではなくなった。プロジェクトに取り組んだことで、お客さんとのつながりや地域に助けてもらってきたことが分かった」と三浦宏利副社長。「第3弾、第4弾も考えているので、次も楽しんでもらえれば」と意気込んでいる。

 「#だっておとうふなんだもん」は1個432円で要予約。申し込みは、「旬薫 三うら」電話042(766)2505。

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