F1直前テストで4番手のライコネン「テストのタイムに意味はない。バーレーン予選で序列を確認したい」

 アルファロメオF1チームのキミ・ライコネンは、2021年、F1において19回目のシーズンを迎える。テストで総合4番手のタイムをマークしたライコネンだが、テストのタイムには全く意味がないとして、開幕戦バーレーンGPの予選で各チームの序列を確認するのを楽しみにしている。

 アルファロメオは3日間のプレシーズンテストで422周を走り、全チーム中、アルファタウリ・ホンダと並ぶ最多周回数を記録し、順調に準備を進めた。

2021年F1プレシーズンテスト キミ・ライコネン(アルファロメオ)

 チーム代表フレデリック・バスールは、チームのプレスリリースのなかで、満足いく準備ができたため自信を持って開幕戦を迎えることができると語っている。

「シーズンスタートを前に興奮している。それはいつものことだが、最初の週末が終わっても同じ気分でいられるといいね!」とバスール。

「冗談はさておき、私たちは自信を持ってレースに臨む。テストでは素晴らしい仕事ができた。マシンの信頼性は高く、十分なマイレージを稼げた。技術的な問題もなく、ドライバーたちからは良いフィードバックを得ることができた。このポジティブなスタートを開幕戦で結果に結びつけたいと思っている」

「もちろん、大きな疑問はライバルと比べて自分たちがどの位置にいるのかということだが、それは週末に走ってみて初めて分かることだ。私たちはただベストを尽くし、完璧な週末を過ごすだけだ。その後で状況を評価すれば、今シーズンがどうなるかが、より明確に分かるだろう」

「中団グループ全体が接戦になるだろうし、その差が小さくなっていることが分かっているので、自分たちのパッケージからできる限り多くを引き出す必要がある」

「ドライバーラインアップは確立しており、組織内部の変更もないので、我々には安定性がある。このアドバンテージを生かしたい」

 アントニオ・ジョビナッツィは、2020年開幕戦オーストリアGPで9位に入り、アイフェルGP、エミリア・ロマーニャGPとともに合計3回入賞し、チームメイトのライコネンと同じ4点を稼いだ。

「F1でのフル参戦3年目となる新しいシーズンにとてもワクワクしている。心身ともに準備は整ってるし、レースウイークの感覚を再び味わうのが待ち遠しい」とジョビナッツィは言う。

「ライバルと比較したときに自分たちがどこにいるかは全く予測できないけれど、良いシーズンを過ごせる自信はある。チームはとてもいい雰囲気だ。みんなが前向きで、胸を張って歩いている。正しい心構えで最初のレースに臨めているよ」

「シーズンのスタートがどれだけ大事かはチーム全員が分かっている。去年は開幕戦でポイントを獲得することができ、それが最終的に残りのシーズンで重要な意味を持つことになった。だから目標は、この重要な年に向けて、もう一度うまくスタートを切り、チームをさらに前進させることだ」

2021年F1第1戦バーレーンGP アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)

 41歳のライコネンは、今もレースへの情熱が衰えておらず、再びコース上でライバルたちと戦うのを非常に楽しみにしている。ライコネンはまた、各チームのポジションが見えてくるだろう予選も注視している。

「シーズン最初のレースは、いつも特別な瞬間だ。レースから離れていて寂しかったからね」

「もちろんテストでマシンに戻れたのはうれしかったけれど、このスポーツの面白いところはホイール・トゥ・ホイールのドライビングであって、それはレースでしか味わえない。だからレースに戻るのが楽しみなんだ」

「2週間前にここで3日間を過ごしたが、その時のタイムには目を向けていない。そこから何か予想をしようとしても無意味だからね。土曜日になれば、みんながどのくらいの位置にいて、今年はどんな戦いになるか、見えてくるだろう」

「今のところは、自分たちの仕事、つまりテストで得たものを改善し、すべてのチャンスを最大限に生かそうとすることに集中するだけだ」

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