中日・ビシエド 無心の逆転2ラン「みんなの気持ちでボールが飛んでいってくれた」

思わずガッツポーズの中日・ビシエド

中日のダヤン・ビシエド内野手(32)が〝無心のスイング〟でチームの開幕戦勝利に大貢献した。

26日の広島戦(マツダ)で「4番・一塁」で先発出場。4点ビハインドの8回に阿部の適時打などで3点を返し、1点差まで迫ると、主砲が打席に入った。

3番手・ケムナの外角高めの直球を叩くと右翼席へ突き刺さる値千金の逆転1号2ランとなった。「そんなに大振りしたわけでなく、ポンとバットを高めに合わせてボールに当てた感じだったけど、みんなの気持ちと一緒で、ボールが飛んでいってくれた」と手応えを振り返る。

相手開幕投手の大瀬良には7回の第3打席まで凡退。それだけに「最初は大瀬良投手にずっとやられて苦しい展開。すごく良い投球されてなかなかチャンスがなかったけど、唯一、8回にドタバタしたところをうまく突けた」と、してやったりだ。

昨季はシーズン終盤に左肩を脱臼。けがの再発防止のため、ここまでバットは右手を放さず、慎重に両手で振ってきた。しかし、この日はフォロースルーで左手1本となったことに「知らないうちにやってしまった。一応、けがからの立ち上がりということで両手で打つようにしていたけど、試合中に出たということは自然に体が反応したという感じで、試合の中で出たスイング」と力説。それだけ無心のスイングだったというわけだ。

その上で「今日の初めの打席はミスショットが多かったけど、最終的にうまく最後は合わせられた。試合に勝てたということはとてもうれしい」と満面の笑みを浮かべる。今季も竜の不動の4番は頼りになりそうだ。

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