選抜高校野球 具志川商、延長11回で敗れる 新川が屈辱晴らす初本塁打

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 選抜高校野球大会第7日は26日、甲子園球場で2回戦3試合が行われ、東海大相模(神奈川)、福岡大大濠、明豊(大分)が準々決勝に進んだ。21世紀枠で初出場の具志川商は、福岡大大濠に先行される展開となったが、昨秋零封された左腕投手から新川俊介が自身初となる公式戦ソロ本塁打を放つなど、得点を重ね4―4で延長戦へ。十一回に4失点し、4―8で敗れた。福岡大大濠は4年ぶりのベスト8。この試合で大会史上の延長試合最多記録の「7」に並んだ。東海大相模は鳥取城北を1―0で下した。二回に1点を先制し、2人の継投で守って、3年ぶりの8強。明豊(大分)は市和歌山に2―1で競り勝ち、2年ぶりの8強。1―1の七回に代打竹下の適時打で勝ち越した。〈焦点〉

 打った瞬間、それと分かる打球は弧を描き左中間スタンドへ吸い込まれた。

 先制を許した直後の一回裏2死。3番・新川俊介が初球の直球を捉えた。「打った瞬間手応えがあった」。ぎりぎりまで引きつけて振り抜いた打球は強く、外野手も足を止め見送った。公式戦初の本塁打は甲子園での1本。普段はあまり表情を出さない新川も「よっしゃ」と雄たけびを上げ、ダイヤモンドを一周。「同点本塁打だったのでめっちゃうれしかった」。九州で敗れた好投手からの1本でもあり、喜びもひとしおだった。

 三回からマウンドに上がると毎回のようにランナーを背負いつつ要所を締めた。ただ、延長十一回、決まっていた変化球が乱れ出す。先頭への2ボールからの3球目「ストライクが取りたくて置きにいった」と悔やんだ一球をソロ本塁打とされ、さらに失点して降板した。「体力のなさと集中力が切れた」と限界だった。敗れはしたが「自分らしい強気のピッチングが貫けた。夢の舞台で登板でき最高だった」。

 試合後、涙をぬぐい「夏に向けて体力、技術、精神面でさらに強くなって帰ってくる」。甲子園で得た悔しさと自信が具商ナインの糧となる。 (上江洲真梨子)