メクル第535号 「あそビバ!」諫早で開催 元気いっぱい!楽しく運動!

<しがみつき>落ちないようにお母さんの体をぐるり一周できるかな=諫早市中央体育館

 ボールを使った遊びなどを通じて親子で運動を楽しむイベント「あそビバ! in 長崎」が13日、諫早(いさはや)市小船越(おぶなこし)町の市中央体育館であり、親子約80人が参加しました。新型コロナウイルスの影響(えいきょう)で、子どもたちは家にいることが多かったのですが、この日はボールを使うなどして元気いっぱい走り回り、心地よい汗(あせ)を流しました。

 同イベントの開催(かいさい)は県内で初めて。講師(こうし)は東京未来大学こども心理学部講師の篠原俊明(しのはらとしあき)さんと、バレーボールVリーグの元NECレッドロケッツの田口恵(たぐちめぐみ)さんが務(つと)めました。
 「僕(ぼく)たちの動きについてこられるかな」。準備(じゅんび)運動では、講師2人の動きに合わせて手をたたいたり、足踏(ぶ)みをしたりするゲームに挑戦(ちょうせん)。たまにフェイントをかける講師の動きに子どもたちは“全集中”。この遊びは、反射神経(はんしゃしんけい)をきたえるのに役立つそうです。
 体がほぐれたら、次は全身を使った「縄抜(なわぬ)けの術(じゅつ)」。がっちりロックした大人の腕(うで)や足の中から、子どもが制限(せいげん)時間内に脱出(だっしゅつ)するゲームで、子どもたちは腕を振(ふ)りほどいて何とか抜け出そうと試みます。うまくできたらぎゅっとハグ。ほかにも、大人の体にしがみついて落ちないように一周するゲームなどにも挑戦。スキンシップで親子の愛情(あいじょう)もぐっと深まります。
 うっすら汗ばんできたところで、今度はボールを使ったゲーム。大人が手や足ではさんだボールを抜き取るゲームでは、子どもたちが向きを変えたり、力加減(ちからかげん)を変えたりしながらボールを奪(うば)おうと挑(いど)みます。高く弾(はず)ませたボールの下を何回くぐれるかにも挑戦。キャッチボールでは、いろいろな投げ方で大人を驚(おどろ)かせていました。

<ボール取り>寝転んだ大人の手からボールを抜き取ろうと、子どもは頭と体をフル回転

 全てのプログラムが終わると、大人も子どもも汗びっしょり。篠原さんは「まずは楽しむこと。遊んでいるうちに筋力(きんりょく)や反射神経がきたえられます」とアドバイス。田口さんは「家でも簡単(かんたん)にできる遊びがあることを知ってもらいたい。親子のスキンシップを大切に」と呼(よ)び掛(か)けました。
 諫早市の山本健(やまもとたける)君(6)は「後ろ向きにボールを投げるのが楽しかった」と満足そう。父親の稔紘(としひろ)さん(34)は「遊びの幅(はば)が広がった。今日覚えたゲームを家でもやってみたい」と話しました。
 親子4人で参加した長崎市の佐藤(さとう)勇吹(いぶき)君(9)と春紀(はるき)君(7)は「お父さんにしがみついて落ちないようにするのが面白かった」「キャッチボールがうまくできた」とにっこり。母親の歩(あゆみ)さん(37)は「こんなに子どもと一緒(いっしょ)に遊んだのは久(ひさ)しぶり。自分の運動にもなった」と笑顔を見せました。

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