県内屈指の有名看板? 燕三条の「くらしの品 ハイテクのまち 三条市」の設置目的や費用対効果を聞いた

「くらしの品 ハイテクのまち 三条市」

上越新幹線の燕三条駅や、関越自動車道三条燕インターチェンジを東京方面に少し行ったところに、「くらしの品 ハイテクのまち 三条市」と書かれた大きな緑色の看板がある。周囲に何もないだけにひときわ目立つこの看板には、ご存知の読者も多いのではないか。

看板は、新幹線と高速道路に挟まれた好立地にあり、広域の人々に見られることから、かなり費用対効果が高い看板と思われる。筆者は、ここ数日、知り合い何人かに「高速と新幹線に挟まれた緑の看板を見たことがあるか?」と聞いたら、ほとんどの人が「ああ、あの看板ね」との回答だった。新潟県内屈指の知名度を誇る、この看板は、誰がいつから、何の目的で設置したのか?。そして費用対効果は抜群に高いのではないか? 新潟県三条市に聞いた。

誰がいつ何の目的で設置したのか?

三条市が平成元年7月1日に設置いたしました。当時、三条市が円高による特定不況地域に指定されたことに伴い、当市の経済活性化緊急プロジェクトの一環として設置したものです。

※昭和62年度からの構造不況や急激な円高などにより経済活動や雇用情勢が悪化した地域を対象に、自治省が地域経済活性化緊急事業を行い、三条市は産業振興プロジェクト(地域新産業育成、地域産業高度化支援及び観光開発)として昭和62年10月6日自治省から採択を受けたもの。当該観光看板整備事業は、昭和63年度に観光物産宣伝造形物作成事業として地域総合整備事業債の充当が認められて建設に至った。

キャッチは誰が考えた?

三条市大型観光看板設置検討委員会で検討し、決定されました。

三条市大型観光看板設置検討委員会とは、当市の新たなる発展と知名度を高める大型観光看板を設置することを目的として、市議会代表、業界代表、学識経験者など7名で組織され、平成元年1月に設置されたものです。

高速と新幹線の間の好立地で、費用対効果は抜群では?

ランニングコストは、土地賃貸料22万2,740円/年(令和1~3)です。メンテナンスは、設置当初から行っておりません。

事業効果については、アンケートなどは実施していませんが、ご指摘のあるとおり高速道路と新幹線の間にある好立地であり、設置後31年が経過していること、また御社から取材していただけることなどから、認知度、知名度ともに一定の効果があるものと考えています。

今後キャッチコピーの変更や、キャラの挿入、デジタルサイネージ化などの展開は考えられるのか?

看板書換えに多額の費用がかかることから、改修の必要性及び費用対効果を考慮し、現時点においては現状を維持していくこととしています。

なお燕三条駅乗車人員は2,215人(2019年)、2010年度:三条燕インターチェンジの通行台数は1万4,208台/日のようだ。

(参考)
JR東日本 各駅の乗車位置人員
https://www.jreast.co.jp/passenger/2019_04.html
ウィキペディア(Wikipedia)』三条燕インターチェンジ

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