エルヴィス・コステロ、新デジタルEP『La Face de Pendule à Coucou』をリリース!

エルヴィス・コステロが、2020年に発表したアルバム『ヘイ・クロックフェイス』に収録されている曲をフランス語圏の人々がアレンジやリミックスを手掛けて新たに制作した6曲入りのE.P.『La Face de Pendule à Coucou』をリリースした。

既に先行リリースされているイギー・ポップがフランス語で歌っている「ノー・フラッグ」に加え、イギーの有名なバリトンがコステロのオリジナル・ヴォ―カルと対話する「No Flag(Parle)」のスポークン・ワード・レンディションも収録されている。

また、イザベル・アジャーニとスティーブ・ナイーヴによる「Revolution #49」では、ナイーヴの「ウナ・コルダ」というピアノのモチーフに合わせてアジャーニが即興でメロディを奏で、「彼女の説得力ある朗読と繊細なコントラストを生み出している。

なお、両ヴァージョンのフランス語の歌詞は、ミュリエル・テオドリが作成し、録音時にイザベル・アジャーニと相談して完成させたものである。

また『ヘイ・クロックフェイス』に収録されていた ヘルシンキで録音曲の一つ「ヘティ・オハラ・コンフィデンシャル」は、本EP『La Face de Pendule à Coucou』では2つの非常に対照的な解釈がなされている。

一つ目は、パリを拠点に活動する、フランコ・キューバ人プロデューサー、ニコラ・'ダクー'・ダクー・カステルとキンシャサ出身のヴォーカリスト、ファティ・サイ・サヴァネのデュオ、ツェグー(Tshegue)による過激な再構築。

コステロは、Tshegueのシングル「Muanapoto」を聴いたとき、とても大きなエネルギーを感じたので、このぬいぐるみのような曲を解体して組み立て直すのも楽しいかもしれないと思った」と語っている。

二つ目の「ヘティ・オハラ・コンフィデンシャル」は、ミュリエル・テオドリとAJUQの提供により、完全にフランス語圏の歌詞になった。この曲では、謎めいた存在感のあるエッタ・ソマティスがAJUQと詩を共有し、英語で短い挿入句を入れている。

また、このヴァージョンのイーモン・シンガーとアーロ・マクファーロウ作のMVも公開となった。

イギー・ポップはRolling Stone誌で、「No Flag (Chanté)」と「No Flag (Parlé)」の誕生秘話を次のように語っている。「公式には誰からも頼まれていないんだ。エルヴィスと(妻の)ダイアナ(クラール)が『これをフランス語で歌ってみないか』と言っただけだった。それで私は、『フランス語は大変だろうけど、できるさ』と思ったのです」

コステロはアジャーニとの仕事について、「スティーブ・ナイーヴのパートナーであるミュリエル・テオドリから、私の原文をミュリエルが作ったフランス語版をイザベル・アジャーニが読んでくれるかもしれないと思っていると聞いたとき、私は夢を見ているに違いないと思いました」と語っている。

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