巨人・梶谷 古巣に強烈恩返し! 弾丸満塁弾に込めた「祈り」とは…

満塁ホームランを打った梶谷

巨人・梶谷隆幸外野手(32)が27日のDeNA戦(東京ドーム)で、移籍後初安打を古巣相手に満塁本塁打で決めた。

打った瞬間、G党がドッとわいた。5―1の7回二死満塁の絶好機。相手3番手の笠井が投じた初球の151キロ直球を振り抜き、右翼スタンドへ弾丸ライナーで突き刺した。前日26日の開幕戦から数えること9打席目で点灯させた待望の「H」ランプ。Gナインの祝福を受け、満面の笑みを浮かべていた梶谷だったが、一塁へ駆けだした時は気が気じゃなかったようだ。

「手応えは良かったんですけど、ちょっと打球が低いな…と思っていたんで『頼む!』と思って走っていました」。前日は1四球、この日は2四球を選んで二盗を2度成功させた。2回の2打席目は一塁線を抜けそうな打球だったが、牧の好捕で初安打を阻止された。それだけに、グランドスラムの思いもひとしおだ。

「ヒットが出ていなかったので、早くチームの一員になりたくて、気持ち良かったです」。

初安打を待ちわびたのは周囲も同じだ。原監督は「本人も気分いいでしょうし、我々もみんなが『早く一本出てくれ』とたぶん思っているかもしれないしね(笑い)。本人にとっても忘れられないでしょうし、それをつなげていってくれればいいと思いますね」と胸をなで下ろした。

2試合で梶谷の打率は1割6分7厘ながら出塁率は4割4分4厘。今後も切り込み隊長としてチームをけん引していく。

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