中日・与田監督 4回3失点KOの柳と好機に凡退・大島への信頼は揺るがず

開幕連勝とはならなかった中日・伊東ヘッドコーチと与田監督(右)

中日は2012年以来、9年ぶりに開幕2連勝を狙ったが、投打とも歯車が噛み合わず、今季初黒星を喫した。それでも与田剛監督(55)は努めて平静を保っている。

27日の広島戦(マツダ)で打線は4安打と振るわず、先発した柳は4回4安打3失点KOされるなど1―4で敗戦。前日の開幕戦で8回に4点差を大逆転したしぶとさは見られなかった。

柳は1―1の4回に先頭の菊池涼に左前打、西川に四球を与え、続く鈴木誠、坂倉と連続適時打を浴びて2点を失い、痛恨の逆転を許した。その場面を例に出しながら与田監督は「(柳はオープン戦と比べて)感じは良くなってきてはいたけど、なかなか点が取れない我慢比べのときに安打を打たれて四球。追い込んでから四苦八苦するところがどうしてもね。気持ちは分かるんだけど、あそこを乗り切れるかどうかというところ。ウチの打者のリズムもつくれると思うので、次回はそのへんを克服してほしい。今日はそこだけかな。今日はテンポはまあまあ良かった」と指摘。エース右腕への信頼は変わっていない。

打線も3点ビハインドの7回に広島の新人・森浦が3四死球と制球を乱し、二死満塁の好機をもらいながら、大島が初球を打ち損じて二ゴロに倒れ、反撃ムードがしぼんでしまった。しかし、指揮官は「四球で苦しんでいる投手に対して、初球の甘い球を打ちにいったのは間違いではない」と擁護した上で「仕留められなかったけど、あそこは攻撃的に攻めにいったのは良しだと思う」と大島を責めることはしなかった。

ルーキーながら守護神を務めた広島のドラ1・栗林に竜打線は三者凡退を喫してプロ初セーブを献上。与田監督は「巧みに変化球を操るので、もう少し真っすぐで攻めてくるかなというイメージがあったけど、真っすぐも速いし、なかなか攻略は難しそうで手ごわさを感じた」と持ち上げつつも「何とかしないといけない」と雪辱を誓っている。

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