東京五輪柔道男子100キロ級代表のウルフ・アロン(25=了徳寺大職)が、約1年4か月ぶりの実戦でグランドスラム(GS)アンタルヤ大会(4月1~3日、トルコ)とアジア・オセアニア大会(同6~9日、キルギス)の2連戦に挑む。
2019年12月に右ヒザを負傷し手術。新型コロナウイルス禍も重なり、試合から長く遠ざかっていた。「こういう状況でも、大会を開いたり、派遣してもらえるのはありがたいこと。試合ができなかった思いをぶつけたい。五輪に向けても弾みがつく大会にしたい」と意気込んだ。
復帰戦で2大会に連続出場する。疲労度は高くなるが「(コロナ禍で)2度遠征すれば、帰国後合計4週間の隔離期間になる。五輪準備期間にそれはどうかな、と。1度にすれば2週間で済む。それに五輪では個人戦の後に団体戦があるので意識的に決めた」とあえての選択であることを説明した。
現在の状態は「85%くらいまで上がってきている」という。「残りの15%は試合をしてみないとわからないことが必ずあるので、見つけられたらいい」。五輪前最後の遠征で収穫を手にし、東京へ挑む。