カタールの人権問題に反発…W杯予選を戦うノルウェーとオランダが「抗議Tシャツ」を着る

世界各地で2022年のFIFAワールドカップカタール大会の予選が行われるなか、カタールの人権問題を指摘する動きが広がっている。

国内でカタールW杯ボイコットの動きが出ているノルウェーでは、代表選手たちが試合前にTシャツを着用。そこには「ピッチ内外での人権。ノルウェー、ドイツ、次は?」という文字がプリントされていた。

また、このTシャツを着た代表選手たちは左手を掲げるジェスチャーもしていた。

【動画】ホーランも左手を上げる!ノルウェー代表の反カタールTシャツ

これは人権を表す国際的なサインで、『TV2』によれば、ノルウェーサッカー協会もその意味を込めたポーズだったと認めたという。

さらに、ノルウェーと同じグループGを戦うオランダ代表も「Football Supports Change」というメッセージを記したTシャツを着用。

「サッカー界でのアームバンド(腕章)は常に影響力を持っている。喪章としてだけでなく、何かを言いたい時にもそれを着用する。自由、寛容さ、包括性をサポートするために着用する。 いま言ったように『Football Supports Change』だ。それはどこでも、カタールでも。カタールは我々が世界チャンピオンを目指す場所だが、自由なものを見ずにはいられない。だから、我々は私たちのサッカーを変化のために利用する」と訴えたほか、オランダサッカー協会は以下のような声明を出している。

オランダサッカー協会

「2010年初期に我が協会はカタールでのW杯開催に反対を表明した。

かの国での移民労働者が置かれた状況はひどいものだ。だが、ボイコットはベストな反応ではない。

人権団体は、もしボイコットをすれば移民労働者が賃金を失い、カタールの進歩が立ち止まってしまうと強調している。

彼らの見解では、現時点においては、カタールに行ったうえで、当局に変革を求めるための外交的圧力をかけるためにW杯を利用したほうがいい。

オランダサッカー協会はしばらく前からこれを行っており、カタール政府とFIFAに問題を警告し続けている」

なお、ノルウェーはトルコ戦に0-3で敗れた一方、オランダはラトビアに2-0で勝利している。

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