青い目の「リトルメリー」展示 友好、平和の大切さ考えて 島原城観光復興記念館

リトルメリー(左上)などが並ぶ展示会=島原城観光復興記念館

 1927(昭和2)年、友好の証しとして米国から日本に贈られた青い目の人形のうち、長崎県に現存する1体「リトルメリー」などを展示する「日米親善人形交流と島原展」が、島原市城内1丁目の島原城観光復興記念館で開かれている。4月4日まで。入場無料。
 青い目の人形は、日米関係が悪化する中、民間レベルの交流を深めようと、米国人宣教師シドニー・ギューリック氏の提案で約1万2700体が日本の小学校などに贈られたが、開戦で敵国人形として多くが焼却。全国に約300体、県内には同市立第一小のリトルメリーなど2体が残る。
 展示会は有志でつくる島原親善人形の会が毎年開催。2015年12月に市文化財に指定されたリトルメリーに加え、ギューリック氏の孫などから同市内の小学校や幼稚園に贈られた5体の人形も展示。市の文化財指定書や特別住民票、人形が来た当時に開かれた歓迎式の写真など約130点の資料も並んでいる。
 同会の北田貴子事務局長(53)は「人形が一堂に会する貴重な機会。あらためて、国と国の友好や平和の大切さを考えてほしい」と話した。

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