【ドバイWCデー】日本馬は悔しい2着4回! 高まるクイーンエリザベスⅡ世カップへの期待

ゴール前まで奮闘したクロノジェネシス(右)だが、ミシュリフ(左)にクビ差で敗れた(ロイター)

日本馬は出走GⅠ全4レースで無念の銀メダル! 現地時間27日のドバイワールドカップデー(メイダン競馬場)に日本馬は12頭参戦。勝利こそなかったが、GⅠで2着4回とその実力を見せつけた。中でもドバイシーマクラシックでは“10億円ホース”ミシュリフを相手にクロノジェネシス、ラヴズオンリーユーがクビ+クビ差。コロナ禍でも挑戦を続けるチーム・ジャパン。次の世界的ビッグレース・クイーンエリザベスⅡ世カップ(4月25日=シャティン競馬場・芝2000メートル)でも大いに期待できそうだ。

土曜深夜の日本列島、テレビの前で声を上げた競馬ファンは多いのではないだろうか? 最後の直線。中団から競馬を進めた1番人気クロノジェネシスの内から、3番人気ラヴズオンリーユーが抜け出しを図る。大外から道中最後方で満を持していたサウジC(1着賞金は1000万米ドル)の覇者ミシュリフが強襲。ラスト300メートル標を過ぎてからは壮絶な叩き合い。ミシュリフが2分26秒65のコースレコードでゴールを駆け抜け、日本馬2頭はクビ+クビ差で及ばなかった。

「スタートを五分に出てくれて、馬のリズムで行ったらあの位置取りになりました。3コーナーからペースが流れていい感じで流れに乗れましたが、そこからすぐ反応できず最後は疲れてしまいました」と2着クロノジェネシスの北村友。

3着ラヴズオンリーユーの矢作調教師は「もう少しペースが流れてくれれば良かったですが、これがこちらの競馬ですね。最後の最後で止まってしまった。いいレースをしてくれたし、これで負けたら仕方がないと思います」とコメント。

仏ダービー馬に敗れはしたが、日本馬2頭は初の海外遠征でその実力を世界にアピール。ラヴズオンリーユーは予定通り、クイーンエリザベスⅡ世Cへ。「次走の香港が楽しみです」と矢作調教師。同レースには無敗で3冠牝馬となったデアリングタクト(牝4・杉山晴)、香港ヴァーズの覇者グローリーヴェイズ(牡6・尾関)、菊花賞馬キセキ(牡7・辻野)も参戦予定だ。

メインのドバイワールドCは1番人気のミスティックガイドが直線で一気に抜け出して快勝。好スタートからインにこだわる競馬で奮闘したチュウワウィザードは2着争いを制するのが精一杯だった。戸崎圭は「前回(サウジC9着)よりも追い切りの動きも良く感じましたし、力を見せてくれて良かった。発走まで待たされましたが、逆に落ち着きが出てスタートをうまく切って本来の競馬ができました。最後もしっかり伸びているので、またリベンジしたいです」とコメント。JRA賞最優秀ダートホースの底力を見せつけた。

© 株式会社東京スポーツ新聞社