厚労省職員23人が深夜まで送別会 野党は「この国は大丈夫か? 菅政権全体の責任」と激怒

厚労省の田村憲久大臣

厚生労働省は、職員23人が深夜午前0時近くまで東京・銀座の飲食店で送別会をした問題で、参加した老健局老人保健課の課長を大臣官房付に異動させた。これらを受けて田村憲久厚生労働大臣(56)は、責任をとる形で大臣給与2か月分の自主返納する。

緊急事態宣言解除された後の24日、都内では午後9時までの時短営業要請されているが、同省老健局の職員23人が、銀座の居酒屋で午後11時50分まで送別会を行っていた事態が発覚。事実上の更迭を受けた同局課長をはじめ、参加者の半分以上は「マスクをつけずに会話をして楽しでいた」(霞が関関係者)という失態をさらした。

菅義偉首相(72)が昨年に発足した新政権は自民、公明の与党議員の不祥事だけでなく、総務省幹部や農水省幹部らの接待問題、今回の厚労省23人の送別会問題と、立て続けに官僚のスキャンダルも連発している。立憲民主党は31日の衆院厚生労働委員会で同問題を取り上げる構えだが、責任の所在は誰にあるのか。

福山哲郎幹事長は30日の会見で「23人が飲み食いしたのは言語道断で、国民に信頼されません。この国の官僚組織は大丈夫なのか。官僚組織のモラルとモチベーションを貶めている原因は、私は菅内閣全体にあると思います。そのことの責任は免れられません」と猛激怒した。

立民の安住淳国対委員長は菅政権の失態ぶりを踏まえ、今国会で内閣不信任案決議案の提出に「準備したい」と言及。これに自民党の二階俊博幹事長が「直ちに解散で立ち向かうべきだ」と、応酬バトルが繰り広げられている。

福山氏は「決議案を出す、出さないに関係なく、この新型コロナウイルスの状況で解散できるならどうぞ。いつでも受けて立ちますよ」と話している。

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