「さらなる飛躍を」 大島造船所の地元・西海 三菱香焼工場売却

 三菱重工業が長崎造船所香焼工場(長崎市香焼町)を一部売却すると発表した30日、譲渡先の大島造船所がある西海市では同社の事業拡大へ期待する声が上がった。
 同市で造船業は製造品出荷額の約8割を占める基幹産業。関連企業の集積を目的に肥前大島港の一部を埋め立てる市の事業も2022年度の完成を目指して進んでいる。大島造船所では社員と協力会社、外国人実習生を含む約3200人が働いており、地域経済、雇用を支えている。
 杉澤泰彦市長は「新たな工場を得ることで大島造船所のさらなる飛躍を期待している」とコメント。ある社員は「今、造船業は底の時代だが、需要が回復したときに現在の設備だけでは厳しい。購入した敷地も多用途に活用できる」と期待を込めた。


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