AI活用 乗り合いタクシー 五島・岐宿で実証事業

「チョイソコごとう」で使用する車両と、テープカットする関係者=五島市岐宿支所

 長崎県五島市岐宿町で1日、人工知能(AI)を活用した乗り合いタクシーの送迎サービス「チョイソコごとう」の実証事業が始まる。9月まで実施し、本格運行を目指す。
 同サービスは、事前に登録した利用者が目的地や到着時刻などを電話で予約。複数人の予約情報を基に、AI搭載の運行管理システムが効率的なルートを計算し、タクシー会社が目的地まで送迎する。
 五島市では昨年10月から、アイシン精機(愛知県)がシステムを開発した共同事業として富江町で同様の実証事業をしており、4月から本格運行する。
 岐宿町では、一部地域を除く約3千人が対象。1回の運賃は大人300円、小学生150円。停留所は会員宅の最寄りのごみボックスや山内診療所など約200カ所に設ける。ばらもんタクシー(同市)が運行する。
 車両はダイハツ長崎販売(長崎市)が寄贈した。3月31日に五島市岐宿支所で贈呈式があり、ダイハツ工業の武田裕介取締役国内営業本部長らが出席。野口市太郎市長は「富江地区では新たな需要の掘り起こしにつながっている。会員の確保に取り組み、行政、事業者一体で利便性向上を目指したい」と話した。

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