使わないモノがSDGsに役立つ!? スッキリ&プチ社会貢献してみた!【vol.3】

すみちゃんことコピーライターの住田千恵さんが、身近なところからSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)に参加するために、家庭の不用品を寄付できる方法を試しました。今回は本のリユースに挑戦です。

家庭の不用品No.1の古本をスッキリ!

子ども用品、古着と続いて、今回は古本に手をつけますよー。環境省のリユース市場規模調査によると、家庭で不用になったものNo.1は「書籍」(38.7%/2018年度)なんだそうです。みなさんのお宅にも眠っている本がたくさんあるのでは? でも高値がつく本などわずかなもの。どうせあぶく銭なら、応援したい人たちに寄付しちゃいましょう!

古本ならここ!応援先を自由に選べる「チャリボン」

書籍をお金に換えて寄付集めのお手伝いをする「チャリボン」。古本の宅配買取サービス「バリューブックス」の取り組みです。寄付する人が支援先を自由に選べて、送った本の売上金をそのまま寄付に回してもらえます。その支援先はこども食堂や被災地、教育機関、自然保護など163も!(2021年3月現在)

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では支援先を見てみましょう。現在9つのジャンルから自由に選択できます。むむ、迷う……。

生きものが好きなので「豊かな自然と動物の暮らしを守る」をチョイス。「山、森、川、そして海を守り、そこで暮らす生態系を保護することで、人と自然が共存する持続可能な未来を目指します。」とのこと。

「豊かな自然と動物の暮らしを守る」は8団体がエントリー。災害救助犬の育成や森を守る活動など、どれも魅力的。みんなに寄付したい!

かなり迷ったけど、地球環境保全団体WWFジャパン(公益財団法人世界自然保護基金ジャパン)に決定。

人と自然が調和して生きられる未来を目指すために「地球温暖化を防ぐ」「持続可能な社会を創る」「野生生物を守る」「森や海を守る」をテーマに活動を行っています。

動物園でよく見るパンダ型の募金箱はWWFが設置したものなんですよ。

WWF は、100 カ国以上で活動している地球環境保全団体です。1961 年にスイスで設立されました。地球上の生物多様性の保全と、人の暮らしが自然環境や野生生物に与えている負荷の軽減を柱として活動しています。現在、特に力を注いでいるのは、森や海などの生態系を保全すること、木材や魚介類など、自然資源の利用を持続可能なものにすること、地球温暖化を防ぐことです。

インドネシアのスマトラトラや石垣島のサンゴの保護など、ほんと世界中で頑張ってくれています。

豊かな自然と動物の暮らしを守る

2011年以降の本をサルベージせよ

ということで続いて「本で寄付する」をポチリ。

が、ここでいきなり思わぬ関門が!2010年より以前に出版された本には値段がつかず、古紙のリサイクルに回ってしまうとか。つまり、10年以上前に買った子どもの絵本などはアウト。読まなくなった本はたいてい昔のものなので、ここでかなりの蔵書がふるいにかけられます。

寄付にならない本

それぞれの買取価格は、チャリボンを運営するバリューブックスのサービスサイト「おためし査定」で確認できます。

本棚に並んだ本をスマートフォンで撮影するだけの「本棚スキャン」と、一冊ずつ裏表紙のバーコードを読み込む「バーコードスキャン」。どちらもその場で手軽に査定できます。よし、やってみよう。

これなら売れそうだと思う本を用意。人気作家のエッセイ、マンガ、小説、専門書、いろいろ取り揃えてみましたよ。結構な金額になるのでは!?いくつかピックアップして査定してみましょう。

と、いきなり0円!オビに「めでたく20万部突破!」と書いてある人気エッセイなのに。その分、市場に出回りすぎているのかなあ。状態はいいんですけどね。逆に「こんなマニアックなの読む人いないだろう」と思うような専門書に値段が。

発行されて間もない本はデータがない模様。なかなかおもしろいですね。読み返してやっぱり手元に置きたくなったり、そこそこいい値段がつくと惜しくなったり、予想外の心理戦に突入。思わぬ試練です。

10点送ってついた金額は……

取り扱い対象商品5点以上で送料無料になるため、2011年以降発行で状態のよいものを選び、10冊ほど箱詰め。輸送中に本が傷まないよう隙間にはクッション材を入れておきます。

集荷情報を入力して申し込み。ヤマト運輸さんが来てくれる日時を選べるのもポイント高し。伝票を用意する必要もなく、あとは送るだけです。

はたして、発送から5日後、メールで結果が届きました。

  • お値段のついたもの 8点
  • お値段のつかなかったもの 2点
  • 寄付金額 744円

翌月には、WWFジャパンに入金されるそう。古本による寄付成功!!

「チャリボン」に送ってみた! 感想

売り手、買い手、支援先と「三方よし」なのが気持ちいい。

それともうひとつ。日本では書籍のもととなる紙の原料は、東南アジアや南米など海外の森林資源に7割以上頼っていて、地域によっては大規模植林地造成のための森林破壊や紛争を引き起こしているという指摘も。「チャリボン」に参加することで環境負荷を少しでも減らせたらうれしいなと感じました。購入するときもリユース本を選択肢に入れたいですね。

おすすめポイント

  • 手元にある古本を売って頑張っている活動を応援できる!
  • DVDやアルバムCD、ゲーム機、ゲームソフトも対象!
  • 事前に本の査定がスマホでできて仕分けしやすい!
  • 箱詰めすれば、あとはネットで申し込むだけなので簡単!
  • 実際に寄付できた金額がメールでわかる!

送るときの注意ポイント

  • 査定対象外の品物に注意。「おためし査定」を活用すべし!
  • 箱詰めする段ボールは事前に用意。しっかり梱包すれば紙袋でもOK!
  • 輸送中に本が傷まないように工夫を。「ダンボールに本やCDをきれいに詰める梱包テクニック」も公開中!

ダンボールに本やCDをきれいに詰める梱包テクニック | 古本買取のVALUE BOOKS

本を手放すとき、高く売れそうならバリューブックス、そこそこならチャリボンと、使い分ける手もありかと。本好きとしては心理戦は避けられないけれども(笑)。

コラム】まだまだありますユニークな送り先!
余ったお歳暮、お中元でDV被害者らをサポート!「セカンドハーベスト・ジパン」

SECOND HARVEST(セカンドハーベスト・ジャパン)

いただきものの缶詰や調味料、コーヒー、お米、パスタなどなど、いつか食べようと思いつつ眠らせている食品て少なくないですよね。食べきれずに賞味期限を迎えて捨ててしまったり。さまざまな事情で豊かな食事ができない人々へゆずりませんか。

日本初のフードバンクが、福祉施設やDVから逃れた方、新型コロナウイルスの影響で職を失い路上生活を強いられている方などに届けてくれます。古本による活動支援もできるので読まない本がある人もチェック!

これまでの【使わないモノがSDGsに役立つ】は

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