新旧東京五輪の聖火トーチ展示 平塚市役所

前回東京大会のトーチを手に今大会の成功を願う新藤さん=平塚市役所

 東京五輪・パラリンピックを盛り上げようと、聖火リレーのトーチの展示が1日、平塚市役所で始まった。1964年の前回東京大会で聖火ランナーを務めた同市在住の新藤忠さん(76)が同市役所を訪れ、「開催にはいろいろな考え方があるけど、機運が高まってほしい」と願いを込めた。展示は2日まで。

 トーチ(長さ71センチ、重さ約1キロ)は、先端の断面が桜の花びらのようにデザインされ、五輪で使われる「桜ゴールド」と、パラリンピックの「桜ピンク」の2色。素材には、東日本大震災被災地の仮設住宅のアルミ建材が使われ、復興のメッセージが込められている。県が保管するPR用だが、実物と同じという。

 新藤さんが所有する当時のトーチも展示している。新藤さんは「屋根の上で応援してくれる人もいて、盛り上がっていた」と振り返り、今大会ついては「選手の努力が報われるよう開催してほしい」と話した。

 聖火リレーは3月25日、福島県でスタート。神奈川県内では6月28日から30日まで15市町を駆け抜ける。新藤さんは「オリンピックの開会式を見るたびに思い出し、誇りに思う。今回も無事に聖火をつないでもらいたい」とエールを送った。

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