【新型コロナ】兵庫県、変異株検査数の8割で英国型変異株を検出

 兵庫県の井戸敏三知事は1日に行った臨時記者会見で、県独自に行っている新型コロナウイルスの変異株の検査の直近の結果を発表した。それによると3月15日から21日までに判明した神戸市を除く兵庫県全体で行った変異株検査数のうち8割で、英国型変異株が検出されていたことが分かった。

家庭内感染拡大と入院日数増加の要因と知事見解

兵庫県のWebサイトより

 兵庫県は国が基準として示している全検査に対する変異株調査の割合を大きく上回る60%〜70%の割合で独自に検査を行なっており、定期的に結果を公表している。1日、会見の中で井戸知事はこの検査結果に触れ「第4波」への危機感をあらわにした。

 この日公表された最新の結果では、3月15日〜21日までの累計新規感染者数91人のうち70人について変異株の検査も行い、56人から英国型変異株が検出されていたことが分かった。全感染者に対する割合で言えば約61%となるが、変異株検査数との割合で言えば80%となる。変異株検査の割合が異なるため単純比較はできないが、1月29日〜3月14日の累計の数値から見ても大幅に増加しており、変異株がもはや多数になりつつあることがうかがえる。

 井戸知事は会見で「通常株が変異株に置き換わりつつある。通常株と違い、10代やそれ以下の子どもたちが感染する症例が増えており、これが家庭内感染を増やしている。また(症状が収まらないため)2回続けてPCR検査で陰性にならないと退院できない症例も増えており、それにより病床滞在日数も増やしている。この2つが変異株の問題点ではないか」と見解を述べた。

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