内田有紀が「新美の巨人たち」に初登場。大隈記念講堂で「リア王」を朗読

テレビ東京系の美術番組「新美の巨人たち」(土曜午後10:00。BSテレ東=土曜午後11:30)では、4月に「春の東京アートウォーク」と題し、4週にわたって東京アート散歩を特集。アートトラベラーたちが、番組独自の視点で、春に出かけたい東京のアートスポットをめぐる。

4月24日放送回では、内田有紀が番組に初登場し、「早稲田大学大隈記念講堂」を訪れる。もともと建築が大好きで、中でも明治・大正・昭和初期の建築に興味があり、見る時の楽しみは“和洋折衷の妙”とのこと。ロケでは「大隈記念講堂」の舞台から声を出して音響の良さを感じるべく、舞台で「リア王」を朗読する一幕も。

今回のロケについて、内田は「洋館が日本に入ってきた頃の建築は、“和洋折衷の妙”にとても興味をそそられます。講堂というだけあって、もう少し硬い、生徒への『しっかり学びなさいよ』という圧力というか気負いみたいなものを感じさせるような場所なのかなと思っていたのですが、あんなに包容力があって優しくて…私は何度か『かわいい』と言ってしまいましたけど、細部において装飾だったり窓枠だったり、すべててのものに優しさが詰まっているホールだなと思いました。音響をよくするためにいろんな工夫がされていて、それを冷たく、ドライにつくるのではなく、温かみを感じさせる造りになっていて驚きました」と感想を述べた。

そして、「先ほど舞台で『リア王』を読ませていただいた時に感じたのが“残す大変さ”。歴史のある建物ですから、耐震面、管理含めてすごく大変だということは素人でも分かりますので、その時代の著名な方たちの思いを受け継ぐ形で、どうにかこれからもすてきレトロ建築と言われるような建物をみんなで大事にしていきたいなと。私も見ることで協力できればと思いますし、建物を見ることで旅ができるというか…異次元・異空間に連れて行ってくれる楽しさを番組でも感じていただければと思います」と語った。

また、”アートを聴く“という新しいコンセプトの下、番組発の音声コンテンツ「聴く美の巨人」が発売された。実際に名建築やアートスポットを散歩する時のウォークガイド、番組に収まりきらなかったアーティストの蔵出しインタビュー、そして有名経営者が語るアートとビジネスの関係などの音声コンテンツとなっている。

番組を手がける、林祐輔プロデューサーは「『新美の巨人たち』では、『今こそアートに力を』『女の生きざま』などシリーズを企画してきましたが、今回新たなシリーズの立ち上げです。番組初登場の内田有紀さんは、実はかなりの建築好き。女優としてさまざまな経験を積んでこられた彼女ならではの、女優×建築から生まれる独特の感性の世界が繰り広げられます。『春の東京アートウォーク』、そして『聴く美の巨人』はともに、いつまで続くか分からないコロナ禍、そんな今だからこそ楽しんでいただきたいコンテンツです」とアピールしている。

なお、「春の東京アートウォーク」特集では、4月3日(BSテレ東は4月10日)にアンガールズ・田中卓志が隅田川を代表する「勝鬨橋」を紹介。歴史・誕生秘話をひもといていく。

4月10日(BSテレ東は4月17日)は、シシド・カフカが来園者を楽しませる仕掛けがたくさんの大名庭園「⼩⽯川後楽園」を訪れる。

4月17日(BSテレ東は4月24日)は、田辺誠一が「台東区立朝倉彫塑館」を訪問。江⼾から昭和の歴史を感じさせる建物が多く残る下町・谷根千(谷中・根津・千駄木)を散策し、彫刻家・朝倉文夫が自ら設計したアトリエ兼邸宅で、“なんでも尽くし”の謎の建築の正体に迫る。

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